中古住宅買取再販を始めると、
まず毎日のように物件情報を見るようになります。
ポータルサイトを開く。
新着物件を確認する。
条件を変えて検索する。
気になる物件があれば、相場や周辺環境を調べる。
もちろん、これは大切な仕事です。
実際、物件を見る数を増やさなければ、相場観も仕入れの判断軸も身につきません。
ただ、ある程度続けていると、一つの壁にぶつかります。
「見ている物件が、結局みんな同じ」
ということです。
公開されている物件情報は、自社だけが見ているわけではありません。
条件の良い物件であれば、当然ほかの不動産会社や買取再販会社も見ています。
そこで今回のメンタリングMTGでも、
「物件を見るだけでなく、人との接点を増やしていこう」
という話になりました。
地元の不動産会社へ足を運ぶ。
担当者と顔を合わせる。
相談をいただいたら、すぐに返答する。
紹介された案件について、買える・買えないを曖昧にせず伝える。
そうした小さな積み重ねによって、
「こういう物件、御社なら検討できますか?」
と声をかけていただける関係が少しずつ生まれていきます。
買取再販の仕入れは、
「情報を探す力」だけでなく、「情報が集まる関係を作る力」
まで含めて考える必要があります。
■1. ポータルサイトを見ることは仕入れの基本
まず前提として、
ポータルサイトや不動産流通情報を見ること自体は非常に重要です。
特に参入したばかりの会社では、
・どのエリアに物件が多いのか
・どの価格帯で売り出されているのか
・築年数によって価格がどう変わるのか
・売れ残っている物件にはどんな特徴があるのか
こうしたことを知るためにも、物件を数多く見る必要があります。
以前の記事でも触れましたが、
最初は30件、40件と物件を見ることで、少しずつ比較する感覚を身につけていきます。
実際、現在の中古住宅市場そのものは活発です。
東日本レインズによると、2025年度の首都圏中古戸建住宅は成約件数が22,042件で3年連続増、新規登録も77,091件で3年連続増となりました。
つまり、市場には多くの情報が流れています。
ただし、
「物件情報が多い」ことと「自社が仕入れられる」ことは別です。
ここを分けて考える必要があります。
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■2. 公開された瞬間から「比較される物件」になる
条件の良い物件を見つけたとします。
価格も悪くない。
エリアも対象内。
リフォームして販売すれば、利益も見込めそう。
しかし、その情報を見ているのは自社だけではありません。
公開市場に出た時点で、
ほかの仲介会社や買取会社も同じ情報へアクセスできます。
つまり、
公開された物件を探す仕入れは、常に他社との比較になりやすい
ということです。
ここで、
「もっと早くポータルサイトを見よう」
だけを対策にしてしまうと、毎日ひたすら更新を確認することになります。
もちろんスピードは重要です。
ただ、仕入れを安定させるためには、
情報を探す場所そのものを増やす
という考え方も必要になります。
その一つが、
地域の仲介会社との関係です。
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■3. 買取再販会社にとって仲介会社は重要な仕入れルート
地域の不動産会社には、日々さまざまな相談が入ります。
例えば、
「相続した実家を売りたい」
「古い家なので、そのまま売れるか分からない」
「残置物も含めて早く整理したい」
「一般のお客様へ売るには少し難しい」
といった相談です。
すべての物件が、最初からポータルサイトに掲載されるわけではありません。
まず仲介会社へ相談が入り、
その物件を
「どう売るか」
を検討するところから始まる案件もあります。
そのとき、
「この条件なら、あの会社に一度聞いてみよう」
と思い出してもらえるか。
ここが重要になります。
買取再販会社にとって仲介会社との関係は、
単なる営業先ではありません。
仕入れ情報への重要な接点の一つ
なのです。
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■4. 「未公開物件をください」では関係は作れない
ここで勘違いしやすいのが、
「では、不動産会社を回って未公開物件を紹介してもらえばいい」
という考え方です。
しかし、
初めて訪問した会社に、
「良い物件があったら紹介してください」
と伝えただけで、継続的に案件が集まるほど簡単ではありません。
仲介会社側から考えれば、
大切な売主様から預かった案件です。
当然、
「この会社に相談して大丈夫か」
を見ています。
例えば、
・本当に買える会社なのか
・判断は早いのか
・提示した条件を簡単に覆さないか
・難しい案件でもきちんと回答してくれるか
・取引を最後まで進められるか
こうしたことを、一つひとつ見られています。
だから、
名刺交換の数を増やすことが目的ではありません。
「この会社なら案件を相談できる」と思ってもらうこと。
そこまでいって初めて、関係が仕入れにつながります。
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■5. 仲介会社が情報を持ち込みたくなる買取会社とは
では、
どんな会社に案件が集まりやすいのでしょうか。
必ずしも、
「一番高く買う会社」
だけではありません。
実務では、
判断のしやすさ
も非常に重要です。
例えば仲介会社から、
「こういう中古戸建がありますが、検討できますか?」
と相談されたとします。
そのとき、
何日も返事がない。
担当者によって回答が違う。
必要な資料が毎回変わる。
買うと言っていたのに、最後になって大幅に条件を変える。
これでは、次の案件を相談しづらくなります。
反対に、
「この資料があれば一次判断できます」
「この条件なら○日までに回答できます」
「今回はこの理由で難しいです」
と明確に返せる会社は、仲介担当者にとって仕事がしやすい。
つまり、
仕入れ力は、価格だけでなく「判断力」と「対応力」でも作られる
ということです。
これは、買取再販を始めたばかりの会社ほど意識したいポイントです。
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■6. 「買わない案件」への対応にも差が出る
仕入れ営業というと、
「買えた物件」
ばかりに目が向きます。
しかし実は、
買わなかった案件への対応も重要です。
例えば紹介していただいた物件が、
・価格が合わない
・再販価格が読めない
・工事費が大きすぎる
・自社の仕入れ基準から外れる
といった理由で買えないことは当然あります。
そのとき、
「今回は買いません」
だけで終わるのか。
それとも、
「この価格では出口とのバランスが合わない」
「この部分の工事費を考えると、弊社ではここまでなら検討できる」
と理由まで伝えるのか。
後者であれば、
仲介担当者も
「この会社は、どういう物件なら買うのか」
を理解できます。
すると次回から、
自社の条件に近い案件を持ってきてもらえる可能性が高まります。
つまり、見送った案件も無駄ではありません。
一件一件の回答が、
自社の仕入れ基準を相手に伝える営業活動
にもなっているのです。
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■7. 人との繋がりを仕入れの仕組みに変える
ただし、
「人脈を増やしましょう」
だけでは事業として再現性がありません。
重要なのは、
関係性を仕組みに変えることです。
例えば、
・どのエリアの仲介会社と接点を持つのか
・自社が買える物件条件を整理する
・相談を受けたときの回答スピードを決める
・紹介案件の履歴を残す
・見送った理由も記録する
・定期的に状況を共有する
こうした運用まで作ります。
そうすると、
単なる「顔が広い担当者」ではなく、
会社として情報が集まる状態
を作れるようになります。
買取再販は、一件仕入れて終わる事業ではありません。
継続的に物件を仕入れ、
再販し、
また次を仕入れる。
その循環を作る必要があります。
だからこそ、
仕入れを担当者個人の検索力だけに依存させないこと。
情報が入ってくる接点を複数持つこと。
ここまで含めて、
仕入れ戦略を設計することが重要です。
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■まとめ
中古住宅買取再販を始めたら、
まず多くの物件を見る。
これは間違いではありません。
ポータルサイトや流通情報を見続けることで、
相場観も判断力も身についていきます。
ただ、
それだけでは仕入れは安定しません。
公開されている物件を探すだけでなく、
地元の不動産会社と接点を持つ。
相談されたら早く動く。
買える・買えないを明確に返す。
見送る場合にも、その理由を伝える。
そうした積み重ねによって、
少しずつ、
「物件を探している会社」から「物件情報が集まる会社」へ変わっていきます。
仕入れの差は、
検索する時間だけでは生まれません。
誰とつながり、
どんな対応を積み重ね、
「この案件なら、あの会社に聞いてみよう」
と思い出していただけるか。
中古住宅買取再販では、
そこまで含めて仕入れです。
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■最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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