静けさに溶ける足音

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ビジネス・マーケティング
こんにちは!前嶋拳人です。

誰もいない静まり返った街路樹の並木道を一人で歩いていると靴底がアスファルトを捉えるかすかな音が心地よいリズムとなって胸の奥に響いてきます。新卒として飛び込んだ大手企業という巨大な組織の中でたくさんの仲間と大きなシステムを作り上げていた日々を振り返ると私たちが歩んできた道のりもまた似たようなものだったのかもしれません。

当時は社会の根幹を支える確実な仕組みを築くことに夢中で大人数で同じ方向を向いて進むことに強い誇りを感じていました。そこにあるルールや積み上げられた歴史はエンジニアとしての確かな土台となり今の私を支える頑丈な石垣のような役割を果たしています。しかし時代の風が変わり新しい発想や自由な挑戦を求めるスタートアップの現場に触れたとき私の胸のなかで別の扉が音を立てて開きました。

安全な港を出て自分の足で荒波を渡るフリーランスの道を選んだのは自然な心の動きでした。会社の看板を外して自分の名前と技術だけで社会と向き合う毎日は予測がつかない出来事の連続であり自分の限界を試される刺激的な冒険そのものです。まるで深い森のなかで足元の土を踏みしめながら新しい小道を見つけていくように日々の選択がそのまま自分の輪郭を形作っていく感覚があります。

私たちが日々向き合っているデジタルな世界は冷たい機械の集まりに見えるかもしれませんがその中心には必ず人と人との温かいやりとりや切実な願いが存在しています。一枚の古い絵葉書に綴られた文字が誰かの想いを遠くまで届けるように日々の小さな対話や細やかな配慮が積み重なって初めて誰かの役に立つ確かな形へと結実するのです。だからこそ画面の向こう側にいる人の顔を思い浮かべながら一つひとつの部品を丁寧に組み立てていく作業に私は深いやりがいを感じています。

仕事を進めるうえで私が何よりも大切にしているのは華やかな技術よりも相手の立場に立った誠実な姿勢です。約束した期日をきちんと守ることや日々の進捗を分かりやすく伝えることといった基本を愚直に続けることが一番の近道だと信じています。変化の激しいこの業界に身を置いていても自分の軸足さえしっかりしていれば恐れるものはありません。これからも一つひとつの出会いを大切にしながら自分の手で新しい道を切り拓いていきたいと思っています。
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