やっと近づけたと思うと、なぜか相手が遠くなる
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やっと少し近づけた気がした。
前より話せた。
前よりやわらかい空気だった。
少しだけ、心の距離が縮まった気がした。
その瞬間はちゃんとうれしくて、
『このまま少しずつ近づいていけるのかもしれない』
って思えたのに、
そのあと急に相手が遠く感じることってありますよね。
返事が淡くなる。
少し距離を置かれている気がする。
さっきまであった近さが、
急に手のひらからこぼれていくみたいに感じる。
あの感じって、すごく苦しいんですよね。
本当はただ、
近づけたことがうれしかっただけ。
もっとちゃんとつながっていたかっただけ。
安心したかっただけ。
それなのに、
やっと届いたと思った瞬間に
相手が少し遠くなると、
こっちは一気に不安になります。
『何かまずかったかな』
『近づきすぎたのかな』
『やっぱり私だけがうれしかったのかな』
そんなふうに、
一度見えた希望があるぶん、
そのあとの距離が
余計にこわく見えてしまうことがあります。
恋がしんどいのは、
ずっと遠いままだからだけじゃないんですよね。
近づけそうな瞬間があるからこそ、
そのあと離れていく感じが
もっと苦しくなる。
ずっと冷たいなら、
まだ諦める形もある。
最初から無理だとわかっていたなら、
ここまで心は揺れないかもしれない。
でも実際は、
やさしい瞬間もある。
近いと感じる日もある。
ちゃんと気持ちが通った気がする時もある。
だからこそ、
そのあと遠くなるたびに
『さっきのは何だったんだろう』
って、心が取り残されたみたいになるんですよね。
やっと近づけたと思ったのに、
なぜか相手が遠くなる。
そのとき人は、
相手の距離より先に
自分を責め始めやすい気がします。
嬉しそうにしすぎたかな。
気持ちを見せすぎたかな。
もっと軽くしておけばよかったかな。
でも本当は、
近づけたことを喜ぶのは
何も悪くないんですよね。
心が動いたことも、
少し期待したことも、
自然なことです。
ただ相手のほうが、
近くなった瞬間に
少し怖くなることもある。
深くなる空気に
うまくついてこられないこともある。
近づきたい気持ちはあっても、
近づきすぎると
急に不器用になる人もいる。
だから、
相手が遠くなる理由が
全部こちらのせいとは限らないんです。
それでも苦しいのは、
こちらの心は
『やっと届いた』の続きにいたいのに、
相手だけが少し離れた場所へ戻ってしまうから。
そのズレを感じる夜って、
本当に心細いんですよね。
本当は、
追いかけたいわけじゃない。
責めたいわけでもない。
ただ、
さっき感じた近さを
なかったことみたいにしないでほしいだけ。
でもそれを言うのもこわい。
重いと思われたくない。
また遠くなるかもしれない。
そう思うと、
結局こっちだけが
近づいた気持ちを抱えたまま
立ち止まることになります。
ここがつらいところです。
恋の中で苦しいのは、
遠さそのものより、
近さが見えたあとに離れていく感じ
だったりします。
期待した自分ごと、
急に置いていかれるような感覚があるから。
だからもし今、
やっと近づけたと思ったのに
相手が遠くなって苦しいなら、
まずはそのつらさを小さくしなくて大丈夫です。
気にしすぎじゃない。
勝手に期待しただけでもない。
ちゃんと近さを感じたからこそ、
そのあとの遠さが痛かっただけなんです。
恋って、
近づけばそのまま安定するとは限らない。
少し近づいて、
少し揺れて、
また距離を探ることもある。
でもそのたびに、
自分だけが悪かったみたいに
思わなくていいんですよね。
やっと近づけたと思うと、
なぜか相手が遠くなる。
そんな恋の苦しさは、
あなたが重いからじゃなくて、
ちゃんとつながりたい気持ちがあるからこそ
起きているのかもしれません。
だから今夜は、
『どうしてまた遠くなるの』
の前に、
『私はちゃんと近づけたことがうれしかったんだな』
って、自分の心を見てあげてください。
その気持ちまで
なかったことにしなくていい。
それだけでも、
少し心はやわらぎます。