味のしない消しゴムのカスを集めて山を作ったら悩みが消えた

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ビジネス・マーケティング
こんにちは!城間勝行です。

昨日の昼下がり、デスクに溜まった消しゴムのカスを捨てるのをやめて、指先で丁寧に丸めて一つの小さな山を作ってみることにしました。エンジニアという仕事柄、私は常に無駄を削ぎ落とし、エラーという名のゴミを排除して、いかに美しく機能的な仕組みを作るかという世界で生きてきました。不要なものは即座にゴミ箱へ。それが私の定義する正義であり、スピード感のある仕事の秘訣だったはずです。しかし、本来捨てられるべき存在であるカスの山が、少しずつ高くなっていくのを眺めていたとき、私の心の中に不思議な静寂が訪れました。

この山は、私が正しい答えに辿り着くために積み重ねた「間違いの形」そのものだったのです。私たちは日々、成功や完成という輝かしいゴールばかりを目指して走っています。特にココナラのような場所でサービスを提供していると、いかに最短距離でクライアントの要望に応えるかという効率性に意識が集中しがちです。でも、その影には必ず、ボツになったアイデアや、書き直された設計図、そして消しゴムで消された無数の試行錯誤が存在しています。その捨て去られたものたちを、あえて形として残してみる。すると、これまでゴミだと思っていたものが、実は今の自分を支えている大切な土台であったことに気づかされました。

消しゴムのカスを丸める作業には、何の生産性もありません。一円の利益も生まず、誰の役にも立たない。けれど、その指先に伝わる柔らかな感触と、少しずつ大きくなる物質の重みは、デジタルな画面の中では決して得られない生々しい実感を与えてくれました。完璧なシステムを構築しようと躍起になっているときほど、私たちは自分の不完全さを許せなくなります。でも、カスの山が「間違えてもいいんだよ」と語りかけてくれているようで、肩の力がふっと抜けていくのを感じました。不完全であることを認め、その残骸さえも愛おしく思えるようになったとき、私の作るコードには、以前よりもずっと深みと柔軟性が宿るようになったのです。

最近の私は、クライアントの皆さんと向き合う際も、この消しゴムのカスの山を思い浮かべるようにしています。表面的な正解を提示するだけでなく、そこに至るまでの迷いや、あえて選ばなかった選択肢についても一緒に語り合いたい。一見すると無駄に見える対話の中にこそ、実はそのプロジェクトが真に必要としている隠し味が潜んでいるからです。効率化の波に飲み込まれそうな今だからこそ、あえて立ち止まって自分の間違いを積み上げてみる。そのいびつな山こそが、あなたという人間の唯一無二の魅力であり、信頼の証になるのだと確信しています。

作業を終えて指先を洗ったとき、机の上には小さな灰色の山が残っていました。それは明日への勇気のような、ささやかなモニュメントでした。私はこれからも、論理的な思考を武器にしながらも、こうした目に見えない「無駄の価値」を大切にする開発者でありたいと思っています。完璧な美しさよりも、間違いを乗り越えてきた手触りのある物語。そんな温かいシステムを、皆さんと一緒に紡いでいける日を楽しみにしています。
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