絵の具のパレット

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こんにちは!城間勝行です。

画家の手元にある色とりどりの絵の具が並んだパレットを眺めていると、一見するとそれぞれが全く異なる独立した色合いでありながら、筆先で少しずつ混ぜ合わせることで無限の色彩や新しい表情が生み出されていくことにいつも驚かされます。

私たちが日々向き合っているシステムやプロダクトの開発現場も、まさにこの絵の具のパレットが持つ仕組みと非常によく似た構造を隠し持っています。

表向きはただシンプルで整った一つの画面に見えたとしても、その内部では無数の異なる言語や技術やアイデアが絶妙なバランスで混ざり合い、使う人の心に響く独自の体験を作り出しています。

新卒で入社した大規模な組織においては、何千人ものユーザーが安全に利用できる巨大なインフラを構築することが何よりも求められました。

そこには鉄の規律と揺るぎない正確さがあり、決められたレールをいかに脱線せずに走り抜けるかがエンジニアとしての最大の使命でした。

巨大な歯車の一つとして全体の調和を保ちながら、堅牢な仕組みを支え続ける経験は、エンジニアとしての確かな骨組みを私の内部にしっかりと刻み込んでくれました。

しかしその後、少人数のスタートアップの世界へと足を踏み入れたとき、その景色は劇的に塗り替えられることになりました。

明日何が起こるか予測できないスピード感の中で、まだ輪郭すら曖昧な不完全なアイデアを形にし、失敗を恐れずに素早く軌道修正を繰り返す。

あらかじめ用意された正解のルートなど存在しない荒野の中で、仲間たちと知恵を絞り合いながら新しい価値を生み出す興奮は、私のなかに眠っていた別の情熱を呼び覚ましました。

堅牢さを重んじる大企業の文化と、柔軟な変化を愛するスタートアップの文化。

一見すると正反対に見える二つの世界を体験したからこそ、私は状況に応じた最適なアプローチを柔軟に選び取ることができるようになったと確信しています。

開発という仕事の本質は、ただ目の前のコードを書くことだけにあるのではなく、複雑に絡み合った課題の糸を一本ずつ丁寧に解きほぐし、誰もが安心して描ける新しいキャンバスを用意することにあります。

目の前にある画面の向こう側には、必ずそれを必要とする生身の人間が存在しており、その人たちの日常をそっと支える温かい架け橋になれるよう心を配りたい。

絵の具のパレットから生まれた一色が一枚の絵を鮮やかに彩るように、私たちが紡ぎ出すテクノロジーもまた、誰かの心に新しい色彩を届ける存在であってほしいと願っています。

明日もまた新しい色を探すような新鮮な気持ちで、目の前にある難問に向き合いながら、自分なりの答えを丁寧に探し求めていきたいと思います。
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