「一度契約した外注先を切れない」一人社長ほど、実は"契約書"より自分の遠慮に縛られている理由

記事
ビジネス・マーケティング
多くの経営ノウハウは「良い外注先の選び方」を教える。実績、専門性、コミュニケーションの相性――比較の軸は星の数ほど紹介されている。しかし「今契約している外注先を、どう切るか」を具体的に教えてくれる記事はほとんど見当たらない。

これは偶然ではない。切る話は地味でバズらないし、法的トラブルを心配して書きにくい。そして何より、実際に外注先を切った経験を言語化できる経営者自体が少ない。多くの一人社長は「なんとなく縁が切れる」まで、パフォーマンスが落ちた外注先との契約をズルズル続けている。

この「切れない」構造の正体は、契約書上の制約ではなく、感情的な負債感だ。「せっかく育てた関係を切るのは気まずい」「次を探す手間を考えると今のままでいいか」――こうした遠慮が、本来は経営判断であるはずの意思決定を先延ばしにする。

しかも2024年11月に施行されたフリーランス新法により、状況はむしろ発注側にとって整理しやすくなっている。6ヶ月以上継続する業務委託契約を解除・不更新する場合、原則として30日前までに書面で予告すれば手続き上は完了する(口頭のみの通知は不十分とされる点に注意)。つまり「切れない」のは制度上の障壁ではなく、多くの一人社長がこの手続きの存在自体を知らない、あるいは知っていても使っていないだけだ。

今日、次の3つを15分でやってほしい。

①今契約している外注先を全てリストアップし、それぞれについて「今月新規で契約するとしても、同じ条件で契約するか」をYes/Noで即答する。迷ったらNoとカウントする。

②Noが1つでもあれば、その契約書を開き、解除・不更新の通知期間の条項を確認する(記載がなければ前述の「原則30日前」が目安になる)。この作業を実際にやる一人社長はほとんどいない――だからこそ、ここに一歩踏み出すだけで意思決定のスピードで一歩抜ける。

③解除通知を出す前に、次の依頼先の当たりを1つでもつけているか確認する。当たりがなければ探索と契約継続を並行させ、見つかった時点で通知を出す。当たりが既にあるなら、今週中に通知を出す。

この3つを実行した上で、2週間後に「継続判断を先延ばしにしていた外注先の数」がゼロになっているかを見てほしい。ゼロにならなければ、遠慮ではなく別の理由(本当に代替先が見つからない等の構造的な問題)が隠れている可能性が高く、そこは1人で考えるより壁打ちで整理したほうが早い。

AllBizでは、こうした「切る/続ける」の意思決定そのものを、感情ではなく条件で整理する壁打ち相手として、実務の巻き取りも含めて動いている。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す