一人社長が「相見積もり」を取るほど、実は良い外注先を逃している理由
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ビジネス・マーケティング
「外注先を決めるときは、必ず3社から相見積もりを取る」。これは調達の教科書にも書かれている、いわば王道です。ですが一人社長がこれをそのまま実行すると、むしろ良い外注先を取り逃がすことが少なくありません。
相見積もりが機能するのは、発注側に「何を基準に選ぶか」という評価軸が先にある場合です。大企業の調達部門は、要件定義・予算・納期の基準が組織として既に言語化されています。だから複数社の提案を同じ土俵で比較できます。
一方、一人社長の場合は違います。日々の業務に追われながら「なんとなくこんな感じで」という状態のまま3社に声をかけると、各社は当たり障りのない汎用提案しか出せません。結果、比較材料が「金額」しか残らず、一番安い会社を選んでしまう。その後、認識のズレによる追加費用や品質トラブルが発生し、結局は高くつく、という逆転現象が起きます。
なぜこの構造に気づく一人社長が少ないのか。理由は単純で、「比較しないと損をする」という調達の常識が強すぎるからです。比較にかかる時間(各社とのやり取り、資料作成、説明の手間)そのものがコストであり、要件が曖昧なまま比較しても意味がないという事実に、渦中にいると気づきにくいのです。
では今日から何をすべきか。相見積もりを取る前に、次の3つだけを紙に書き出してください。①この外注で絶対に譲れない条件は何か、②失敗したと感じるのはどんな状態か、③予算の上限はいくらか。これを1人で書き出すのが難しければ、それこそが「今、相見積もりを取っても消耗するだけ」というサインです。先に信頼できる相談相手と15分だけ壁打ちをして言語化を済ませてから、初めて2社に絞って声をかける方が、結果的に早く・安く・失敗なく決まります。
この見極めは今日の外注検討から試せます。次に発注を検討する案件で、要件を1人で15分以内に書き出せるかを試してみてください。書き出せなかった場合は、先に壁打ちをする。書き出せた場合は、その3項目を添えて2社に相見積もりを依頼する。どちらに転んでも、これまでより早く・的確な依頼ができるはずです。
「壁打ち相手が身近にいない」という一人社長ほど、この最初の言語化ステップを飛ばして相見積もりに走りがちです。AllBizでは、外注先を探す前段階の要件整理そのものを壁打ちで一緒に行い、実務代行として発注後のやり取りまで伴走しています。