日本の食器洗い乾燥機事情

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日本で家庭用食器洗い機が登場したのは1960年です。
パナソニック、当時の松下電器が開発しました。
縦型洗濯機のように上から入れる独立型タイプでした。

時を経て1988年、システムキッチンに組込む、幅45センチの食器洗い乾燥機が登場しました。
当時はフロントオープンタイプが主流でした。
当時のシステムキッチンの扉は、引出し式よりは開き扉の開閉式が主流で、蹴込収納もないタイプでした。

1999年、引出しプルオープンタイプの食器洗い乾燥機が登場します。
これは消費者の「腰を屈めずに食器の出し入れをしたい」とういうニーズ応えたものと紹介されています。他の国にはないカタチです。
この頃になるとシステムキッチンは引出し式収納が一般的になり、収納力確保のための蹴込収納付のキッチンも増えていきます。
キッチンの収納に合わせた食器洗い乾燥機の形状と言ってもいいでしょう。
引出し式収納がメインのシステムキッチンになると、引出しの横のラインをデザイン上揃えたくなります。
食器洗い乾燥機の大きさも、隣接するキャビネットの引出しの深さに合わせるようになります。

引出しプルオープンタイプの食器洗い乾燥機は、「日本ならではの狭いキッチン事情」「システムキッチンの引出収納にデザインを合わせた深さ」「湿度が高い日本ならではの、洗うだけでなく乾燥させたい顧客ニーズ」「個別のお茶碗を使う食卓事情」「食後のニオイを気にする日本人の特性」に合わせ、変化してきました。
近年では食器洗い機用の洗剤の多様化〜液体やジェルボール型にも対応して、
自動洗剤投入型の食器洗い乾燥機も登場してきました。
「食器洗い乾燥機」が製品化される前から、「食器乾燥機」が製品としてあり、今も販売されていることは、日本らしいところです。

対して海外では、「食器洗い機」は「Dish Washer」。「洗う」という機能がメインで、「乾燥」は付加的機能です。
食器も「大皿」「小皿」「スープ皿」と規格がだいたい決まっており、3食同じ食器を使い回すこともなく、「1日分の家族の食器をまとめて洗い」ます。
これは合理的な考えからきている理由もありますが、「水資源」が日本ほど豊かでない土地柄にもよります。生活に貴重な水資源を守る為に、節水にも役立つ食器洗い機を使っています。

これからの食器洗い機事情はどう変わって行くのでしょう。
日本の主力メーカー2社(パナソニックとリンナイ)はフロントオープンタイプの開発販売に力を入れ始めました。
フロントオープンタイプの方が一度に洗える収納力が大きいからです。
そしてシステムキッチンの形状も近年はよりスクエアでシャープなカタチに変化し、デザイン的にもフロントオープンが見栄えするキッチンが増えました。
また、ミーレやボッシュなどの海外メーカーがSNSの普及や大手キッチンメーカーがカタログにも掲載するようになり、売上数字を伸ばしてきた背景もあります。

多様化が進んできた日本の食器洗い機事情ですが、だからこそ「自分のライフスタイルにはどんな食器洗い機がいいのだろう」と見極める時代になったと言えるのではないでしょうか。



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