配信とデータ管理
アセットのパフォーマンスを確認する
はじめに
コンテンツ マネージャ(CMS)で利用できるダウンロード可能なレポートについて説明します。また、そのようなレポートを音楽アセットの最適化に活用する方法についても説明します。
注: このセクションで説明する機能は、Content ID を使用しているパートナー様のみご利用いただけます。
A、このレッスンは、YouTube Content IDを利用する音楽パートナー向けに、アセットのパフォーマンスを分析する方法を学ぶ内容です。
ポイントを整理すると次のようになります。
このレッスンで学ぶこと
・CMS(コンテンツ マネージャ)**からダウンロードできる各種レポートの種類
・レポートに含まれるデータの見方
・レポートを活用して音楽アセットのパフォーマンスを分析する方法
・分析結果を基に、収益や配信状況を改善する方法
・「アセットのパフォーマンス」とは?
ここでいうパフォーマンスとは、例えば次のような指標です。
・どのアセットが多く再生されているか
・どの国・地域で視聴されているか
・収益が多いアセットはどれか
・Content IDの一致(クレーム)がどれくらい発生しているか
・どの配信先・チャンネルで利用されているか
これらを分析することで、
・人気のある楽曲を把握する
・収益が伸びている地域を見つける
・配信設定や権利管理を見直す
といった改善につなげられます。
CMSとは?
CMS(Content Management System)は、YouTubeのContent IDパートナー専用管理画面です。
一般のYouTubeチャンネルでは利用できず、音楽会社やディストリビューター、レコード会社など、Content IDの利用権限を持つパートナーのみがアクセスできます。
注記の意味
このセクションで説明する機能は、Content ID を使用しているパートナー様のみご利用いただけます。
これは、
・一般のYouTubeクリエイター
・通常のYouTubeパートナープログラム(YPP)参加者
では利用できず、Content IDパートナーだけが利用できる機能であることを意味します。
このレッスンは暗記するというよりも、「CMSのレポートを使ってデータを分析し、音楽アセットの価値を高める方法」を理解することが目的です。認定試験では、どのレポートで何が確認できるかや、レポートをどのように活用するかが問われる可能性が高いでしょう。
Q、ダウンロード可能なレポートについて
コンテンツマネージャ(CMS)には、多くのダウンロード可能なレポートが用意されています。これらのレポートを使用して、アセットのパフォーマンスや、業績アップの懸念となる様々な指標の分析情報を確認できます。ここでは、コンテンツIDに関連するいくつかのレポートと、各レポートで確認できる項目の具体例を紹介します。
・アセットレポート(またはアセット保有率レポート)
アセットの所有権情報をチェックしたり、すべてしている全アセットのリストを参照したり、一貫ポリシーや地域などのメタデータを確認できます。コンテンツマネージャ(CMS)またはこのレポートを定期的にチェックして、アセットに収益ポリシーが適用されていないために、収益化のチャンスを逃していないかどうかを確認してください。
具体例: ブロックポリシーが適用されたアセットはどれか。
A、この部分は、CMSでダウンロードできる「アセットレポート(Asset Report)」の役割について説明しています。
アセットレポート(またはアセット保有率レポート)の目的
アセットレポートは、Content IDで管理しているすべてのアセットの基本情報や所有権情報を一覧で確認するためのレポートです。
主に次のような情報を確認できます。
・アセットの所有権(Ownership)
・保有率(Ownership Share)
・適用されているポリシー(収益化・追跡・ブロック)
・対象地域(Territory)
・メタデータ(タイトル、アーティスト名など)
・管理している全アセットの一覧
このレポートを確認する理由
特に重要なのが、収益ポリシーが正しく設定されているかを確認することです。
例えば、
・収益化(Monetize)に設定すべきアセットが「追跡(Track)」になっている
・ポリシーが設定されていない
・地域設定が誤っている
といったミスがあると、本来得られるはずの広告収益を逃してしまう可能性があります。
そのため、GoogleはCMSやアセットレポートを定期的に確認することを推奨しています。
具体例の意味
「ブロックポリシーが適用されたアセットはどれか。」
これは、
「現在、自分が管理しているアセットの中でブロック(Block)ポリシーが設定されているものを一覧で確認する」
という意味です。
例えば次のようなポリシーが設定されているアセットを確認できます。
・収益化(Monetize)
・追跡(Track)
・ブロック(Block) ← 具体例で示されているもの
試験対策ポイント
このレポートで確認できる内容は覚えておくと役立ちます。
確認できる内容 アセットレポートで確認可能
所有権情報 ○
保有率 ○
ポリシー(収益化・追跡・ブロック) ○
地域設定 ○
メタデータ ○
管理中の全アセット一覧 ○
重要なポイントは、「アセットレポートは、アセットの基本情報・所有権・ポリシー・地域設定などを確認し、収益化の機会損失を防ぐためのレポート」であるということです。これは認定試験でも問われやすい内容です。
Q、・アセットのコンセントレポート
すべての権利が発生しているアセットについて、発生している地域や、最後に行われたすべての権利の変更に関する情報を確認できます。
具体例: どのコンテンツ所有者とアセットすべての権利がストリーミングしているか。
具体例: 全ての権利を主張している地域が確保されるために、不要なすべての権利の主張が発生していません。
・参照ファイルレポート
アカウント(該当する場合)のすべての参照ファイルを参照動画ID、参照ID、アセットIDも確認できます。
具体例: 特定の動画(アセット)に置かれている参照ファイルはどれか。
・申し立てレポート
コンテンツマネージャ(CMS)で有効な申し立てを適用ポリシー、申し立てタイプ、申し立て元と一緒に確認できます。
具体例: 申し立てのうち、「すべての国でブロック」というポリシーが適用されているユーザー動画は何があるのか。
A、この部分では、Content IDで利用できる代表的なレポートが紹介されています。それぞれの役割を整理すると理解しやすくなります。
① アセットのコンフリクト(競合)レポート
(※日本語訳では「コンセントレポート」と表示されていることがありますが、内容からすると「コンフリクト(Conflict)レポート」を指しています。)
このレポートでは、**アセットの所有権競合(Ownership Conflict)**を確認できます。
確認できる内容
・どのアセットで所有権競合が発生しているか
・どの地域(Territory)で競合しているか
・どのコンテンツ所有者との競合か
・最後に所有権が変更された日時や内容
具体例①
どのコンテンツ所有者とアセットの所有権が競合しているか。
→ 他の権利者と所有権が重複して主張されているアセットを確認できます。
具体例②
すべての権利を主張している地域が確保されるために、不要な所有権競合が発生していないか。
→ 本来は自社だけが権利を持つ地域で、誤って競合が起きていないかを確認するために利用します。
② 参照ファイルレポート(Reference File Report)
このレポートでは、**Content IDの照合に使用される参照ファイル(Reference File)**を一覧で確認できます。
確認できる内容
・参照動画ID(Reference Video ID)
・参照ID(Reference ID)
・アセットID
・登録されている参照ファイル
具体例
特定の動画(アセット)に設定されている参照ファイルはどれか。
→ どの参照ファイルが、そのアセットの照合元として登録されているかを確認できます。
③ 申し立てレポート(Claim Report)
このレポートでは、**現在有効なContent IDの申し立て(Claim)**を確認できます。
確認できる内容
・有効な申し立て
・適用されているポリシー
・申し立てタイプ
・申し立て元
・対象動画
具体例
「すべての国でブロック」というポリシーが適用されているユーザー動画はどれか。
→ 「Block Worldwide」が適用されている動画を一覧で確認できます。
試験で覚えておきたい3つのレポート
レポート 主な用途
アセット競合(コンフリクト)レポート 所有権競合・地域ごとの競合を確認する
参照ファイルレポート 参照ファイルとアセットの対応を確認する
申し立てレポート Content IDの申し立て内容や適用ポリシーを確認する
覚え方
アセットレポート → 「アセットそのもの」の情報を見る。
コンフリクトレポート → 「所有権の競合」を見る。
参照ファイルレポート → 「照合に使う参照ファイル」を見る。
申し立てレポート → 「実際のContent ID申し立て」を見る。
この4種類のレポートの役割の違いは、YouTube Music認定資格やContent ID関連の試験で問われやすいポイントです。特に、「どの情報を確認したいときに、どのレポートを使うか」を理解しておくことが重要です。
Q、ヒント
・パートナー向けのレポートについて詳しくは、YouTube操作ガイドを参照してください。
A、この「ヒント」は、今回のレッスンで学んだパートナー向けレポートについて、さらに詳しく調べたい場合の公式資料を案内しているものです。
特に今回学んだ、
・アセットレポート
・参照ファイルレポート
・申し立てレポート
・広告収益レポート
・定期購入収益レポート
・調整レポート
・各レポートの項目や利用方法
などについて、より詳細な仕様を確認するための資料という位置づけです。
YouTube 操作ガイド:パートナー向けレポート
Q、アセットの収益を徹底的に
音楽パートナーは、収益データを含むレポートにアクセスして、アセットの収益の比較や、支払い額の判断に一時することもできます。ウェブ上のレポートとダウンロード用レポート中に数字に齟齬があった場合、一般的に、CMS から取得するダウンロード用レポートのデータのほうが新しい情報です。
広告収益レポート
レーベルと音楽出版社はどちらも、コンテンツマネージャ(CMS)の広告収益レポートで広告収入の情報を見ることができます。このレポートには、広告をサポートする動画とそのアセットに関連した収益およびパフォーマンスのデータが表示されます。ここでは、一応レポートで解決できる疑問の具体例を紹介します。
A、このレッスンは、音楽アセットが実際にどれだけ収益を生み出しているかを分析する方法について説明しています。
アセットの収益を詳細に分析する
Content IDパートナーは、CMSから収益データを含む各種レポートをダウンロードできます。
これらのレポートを利用することで、
・アセットごとの収益を比較する
・収益が伸びている楽曲を把握する
・支払い額(ロイヤリティ)の確認を行う
ことができます。
・レポートの数値が一致しない場合
教材には重要な注意点があります。
ウェブ上のレポートとダウンロード用レポートの数字に違いがある場合は、通常、CMSからダウンロードしたレポートのほうが新しいデータです。
つまり、
・CMS画面上の数値
・ダウンロードしたCSVやレポート
で数字が異なることがあります。
その場合は、
CMSから取得したダウンロード用レポートを優先して確認するのが原則です。
これは試験でも問われやすいポイントです。
・広告収益レポート(Ad Revenue Report)
このレポートは、広告によって得られた収益を分析するためのレポートです。
利用できるのは主に
レーベル
音楽出版社
です。
確認できる内容
広告収益レポートでは、
・広告が表示された動画
・その動画に関連付けられたアセット
・広告収益額
・パフォーマンスデータ
などを確認できます。
例えば、
・どの楽曲が最も広告収益を生み出しているか
・どの動画が収益に大きく貢献しているか
・アセットごとの収益を比較する
といった分析が可能です。
・このレポートを利用する目的
広告収益レポートを活用することで、
・人気楽曲を把握できる
・収益性の高いアセットを分析できる
・今後の配信戦略や権利管理の改善につなげられる
というメリットがあります。
・試験対策ポイント
このレッスンで押さえておきたい内容は次の3点です。
1、広告収益レポートでは、広告収益や動画・アセットごとのパフォーマンスを確認できる。
2、レーベルと音楽出版社が利用できるレポートである。
3、CMS画面とダウンロードレポートで数値が異なる場合は、ダウンロードしたレポートのデータのほうが新しいため、そちらを優先する。
この最後のポイントは認定試験でそのまま選択肢として出題されてもおかしくない重要事項なので、ぜひ覚えておきましょう。
Q、パートナーが作成したコンテンツと、同じコンテンツでユーザーがアップロードしたバージョンのどちらがより多くの収益を生んでいるか。
・広告パートナー収益アセットレポートを使用して、比較を行います。複数のレポートで共有される [カスタム ID] 項目を使用して、このレポートをアセットレポートやアセット保持率レポートに結合することもできます。
・その後データを絞り込み、対象とするデータの量を減らします。フィルタを使って、調べたいアーティストやソングライターに関連するアセットのみを表示します。
・誰が YouTube に動画を見たのかという基準で別にして、「アップロードしたユーザー」と「パートナーによるアップロード」の値によって 2 つのグループを作成します。
A、この部分では、「公式にアップロードした動画」と「ユーザーがアップロードした動画」のどちらが多くの広告収益を生んでいるかを分析する方法を説明しています。
・分析したい内容
例として挙げられている疑問は、
パートナーがアップロードした公式動画と、ユーザーがアップロードした同じ楽曲の動画では、どちらがより多くの収益を生み出しているか。
というものです。
例えば、
・公式ミュージックビデオ
・ファンが投稿した動画(Content IDで収益化)
のどちらが収益に貢献しているかを調べることができます。
分析の手順
① 広告パートナー収益アセットレポートを利用する
まず、
広告パートナー収益アセットレポート(Ad Partner Revenue Asset Report)
を使用します。
このレポートには、
・アセットごとの広告収益
・アップロード元
・パフォーマンス
などが記録されています。
② 「カスタムID」で他のレポートと結合する
教材では、
「カスタム ID」項目を使って、アセットレポートやアセット保有率レポートと結合する
と説明されています。
これは、各レポートに共通して含まれるカスタムIDをキーとしてデータを結び付ける、という意味です。
こうすることで、
・アセット情報
・所有権情報
・広告収益情報
をまとめて分析できます。
③ フィルタで対象を絞り込む
次に、
特定のアーティスト
特定のソングライター
特定のアセット
だけを表示するようにフィルタを設定します。
これにより、必要なデータだけを効率よく分析できます。
④ アップロード元で分類する
最後に、
「誰がYouTubeに動画をアップロードしたか」
という条件でデータを2つのグループに分けます。
・アップロードしたユーザー(User Upload)
一般ユーザーが投稿した動画
Content IDによって収益化されている動画
・パートナーによるアップロード(Partner Upload)
レーベルや音楽出版社など、権利者自身が公式にアップロードした動画
この2つを比較することで、
・公式動画のほうが収益が多いのか
・ユーザー投稿動画のほうが収益を生んでいるのか
を分析できます。
・試験対策ポイント
この例題で覚えておきたいポイントは次の4点です。
・広告パートナー収益アセットレポートを使って収益を分析する。
・複数のレポートを結合する際は、**「カスタムID」**を共通キーとして利用する。
・フィルタを使って、対象のアーティストやアセットだけを抽出する。
・「ユーザーによるアップロード」と「パートナーによるアップロード」**に分類して、収益を比較する。
このような分析方法を理解しておくことで、収益性の高いコンテンツや、どの配信形態が成果を上げているかを把握し、今後の配信戦略や権利管理の改善に役立てることができます。
*第51回に続く。