*第28回からの続きです。
状況を判断する
収益を得る可能性を広げるために、ユーザーがアップロードした動画が自分のコンテンツに一致したときにどのようなルールを使えば収益が得られるのか考えてみましょう。
アップロードポリシーの例
CMS ですべての国におけるすべての権利を所有しています。パートナーがアップロードした動画をアルゼンチンでブロックし、チリでは無料で利用可能にして、その他の国では収益を得るにはどうすればよいでしょう。
ルール #1: 視聴者の閲覧がアルゼンチンの場合はブロックする
ルール #2: 視聴者の権利がチリの場合は追跡する
ルール #3: 視聴者の閲覧がアルゼンチンとチリ以外の場合は収益化する
A、このレッスンは、カスタムポリシーを組み合わせて国ごとに異なる運用を行う方法を学ぶ実践問題です。
問題の設定
前提条件は、
・CMSで全世界の権利を保有している。
・国ごとに異なる対応をしたい。
希望する運用は次のとおりです。
国・地域 希望する処理
アルゼンチン ブロック
チリ トラッキング
その他の国 収益化
必要なルール
そのため、3つのルールを設定します。
ルール1
視聴者の地域がアルゼンチンならブロック
これは最優先で適用されます。
ルール2
視聴者の地域がチリならトラッキング
動画は公開したまま、
・視聴データだけ取得
・広告収益は得ない
という設定です。
※教材では「視聴者の権利」となっていますが、ここは**「視聴者の地域」**の誤訳と考えられます。
ルール3
アルゼンチン・チリ以外なら収益化
つまり、
世界中のほとんどの国では
・動画を公開
・広告を表示
・収益化
となります。
なぜこの順番なのか
カスタムポリシーは、
条件に一致したルールから適用されます。
そのため、
① アルゼンチン?
↓Yes
ブロック
↓No
② チリ?
↓Yes
トラッキング
↓No
③ その他
収益化
という流れになります。
この例でGoogleが伝えたいこと
Googleは、
「国ごとに異なるビジネス戦略を設定できる」
ことを説明しています。
例えば、
・著作権上の事情
・契約内容
・広告市場
・配信権
などが国によって異なるため、
同じ動画でも
・日本では収益化
・ドイツではブロック
・フランスではトラッキング
というような運用が可能です。
試験対策のポイント
この問題で覚えるべきことは次の2点です。
1、カスタムポリシーでは、視聴者の地域を条件として国・地域ごとに異なる対応(ブロック、トラッキング、収益化)が設定できる。
2、複数のルールを組み合わせることで、国ごとに柔軟な権利管理や収益化戦略を実現できる。
このような地域別のポリシー設定は、世界各国でコンテンツを配信する音楽レーベルや映像配給会社などで実際に活用されている代表的な運用例です。
Q、一致ポリシーの例 #1
CMS ですべての国におけるすべての権利を所有しています。 フィリピンにいるユーザーには自分の曲がり角 1 分以上含まれている動画が見られないようにし、その他の国では収益化するにはどうすればよいでしょうか。
ルール #1: 視聴者の閲覧がフィリピンで、かつ参照コンテンツの一致量が 1:00 を越える場合はブロックする
ルール #2: 視聴者の閲覧がフィリピンではない場合は収益化する
一致ポリシーの例 #2 ファンがアップロードした短いクリップには広告を掲載し、長めのクリップ(5分以上)をブロックするにはどうすればいいでしょうか。
ルール #1: ユーザーがアップロードした動画の一致量が 5:00 未満の場合は収益化する
ルール #2: ユーザーがアップロードした動画の一致量が 5:00 を越える場合はするブロック
A、このレッスンは、一致ポリシー(Match Policy)の具体的な活用例を学ぶ内容です。これまで学んだ「視聴者の地域」「参照コンテンツの一致量」「ユーザーがアップロードした動画の一致量」を組み合わせて考える練習になっています。
一致ポリシーの例①
問題
・世界中の権利を保有している。
・フィリピンでは、自分の曲が1分以上使われている動画を見せたくない。
・それ以外の国では収益化したい。
ルール1
視聴者の地域がフィリピン
かつ
参照コンテンツの一致量が1分を超える
↓
ブロック
つまり、
フィリピンの視聴者だけが対象になります。
さらに、
自分の楽曲が1分以上使用されている場合だけブロックします。
ルール2
フィリピン以外
↓
収益化
動画は公開されたままで、
広告収益を得ます。
なぜ「参照コンテンツの一致量」なのか
ここでは
「自分の曲がどれくらい使われたか」
を基準にしたいからです。
例えば、
曲が4分あるとして、
1分使われたら
参照コンテンツ一致量
で判断できます。
一致ポリシーの例②
こちらはさらに分かりやすい例です。
Googleは
「ファン動画は歓迎したいが、長時間の転載は困る」
というケースを想定しています。
ルール1
ユーザー動画の一致量が5分未満
↓
収益化
つまり、
短い切り抜き
・紹介動画
・レビュー
・ファン編集
などは許可し、
広告収益だけ得ます。
ルール2
ユーザー動画の一致量が5分を超える
↓
ブロック
長時間転載
・MVほぼ丸ごと
・ライブ映像
・長尺動画
などは公開しません。
この例で重要なこと
ここでは
「ユーザー動画の一致量」
を条件にしています。
つまり、
アップロードされた動画の中で
どれだけ自分のコンテンツが使われたか
を見ています。
例えば、
・動画6分
・5分30秒が自分の曲
なら、
この条件に該当します。
2つの例の違い
例 条件 基準
例① 参照コンテンツ一致量 自分の曲が何分使われたか
例② ユーザー動画一致量 ユーザー動画の中で何分使われたか
このレッスンで押さえるポイント
Googleが伝えたいことは、
複数の条件を組み合わせることで、ビジネスに合わせた柔軟な運用ができる
という点です。
例えば、
・国別にブロック
・曲の使用時間で収益化
・ファン動画だけ許可
・長時間転載だけブロック
といった運用が可能になります。
試験対策
このレッスンでは、次の点を理解しておくことが重要です。
・一致ポリシーでは、「視聴者の地域」「参照コンテンツの一致量」「ユーザーがアップロードした動画の一致量」などの条件を組み合わせてルールを設定できる。
・ファンによる短いクリップは収益化しつつ、長時間の転載はブロックするといった柔軟な運用も可能である。
・「参照コンテンツの一致量」と「ユーザーがアップロードした動画の一致量」は基準が異なるため、目的に応じて使い分ける必要がある。
認定試験では、「どの条件を使えば意図した運用が実現できるか」を問うケースが多いため、どの条件が何を基準に判定しているのかを区別して覚えておくことが大切です。
Q、ヒント
特定の動画に対するアップロードポリシーは、いつでも更新できます。最大の収益が得られるように、ポリシーを最新の状態に閲覧しましょう。
A、この「ヒント」はシンプルですが、Content ID運用の基本的な考え方を示しています。
ヒントの意味
特定の動画に対するアップロードポリシーは、いつでも更新できます。
つまり、
一度設定したポリシーは固定ではなく、後から変更できるということです。
例えば、
最初は
・全世界で収益化
としていても、
後から
・日本だけブロック
・アメリカはトラッキング
・その他は収益化
というように変更できます。
なぜ更新するのか
Googleは
最大の収益が得られるように、ポリシーを最新の状態にしましょう。
と説明しています。
その理由は、
・配信権の変更
・ライセンス契約の更新
・新しい市場への展開
・ビジネス戦略の変更
・広告収益の最適化
などに応じて、最適なポリシーが変わることがあるためです。
例えば、
最初は
・全世界ブロック
としていた作品でも、
後から
・世界中で収益化
に変更した方が利益が大きくなる場合があります。
Googleが伝えたいこと
Content IDのポリシーは、
一度決めたら終わりではなく、運用しながら改善していくもの
という考え方です。
YouTubeでは、
・視聴状況
・収益
・ファンの反応
・著作権契約
などを見ながら、
ポリシーを定期的に見直すことが推奨されています。
試験対策
このヒントで押さえておきたいポイントは1つです。
アップロードポリシーは後から変更・更新できるため、ビジネスニーズや収益状況に応じて定期的に見直すことが推奨されている。
認定試験では細かく問われる可能性は高くありませんが、「ポリシーは固定ではなく、必要に応じて更新できる」という点は覚えておくとよいでしょう。
*第30回に続く。