なぜ私たちは過去の経験に影響されるのか?

なぜ私たちは過去の経験に影響されるのか?

記事
学び
「また失敗したらどうしよう……」
「相手に嫌われているんじゃないだろうか?」
「自分が我慢すれば、うまくいくはず……」
こんなふうに考えてしまうことはありませんか?
頭では「そんなに気にしなくてもいい」とわかっているのに、どうしても不安になってしまう。
実は、私たちの考え方や行動には、これまでの経験が影響していることがあります。
今回は、過去の経験が今の自分にどのような影響を与えるのか、一緒に考えてみたいと思います。

1.私たちは経験から学んでいる
例えば、子どもの頃に一生懸命頑張ったのに、誰にも認めてもらえなかった経験があったとします。
その経験から、無意識のうちに、
「もっと頑張らなければ認めてもらえない」
「失敗すると怒られる」
と考えるようになるかもしれません。
そして大人になってからも、仕事で少し注意されただけで、必要以上に落ち込んでしまうことがあります。
周囲から見れば、ちょっとした注意かもしれません。
しかし、本人にとっては、過去のつらい経験と重なり、大きな不安につながっている可能性があります。
もちろん、過去の経験が必ず同じ考え方を生むわけではありませんが。
大切なのは、今の自分の反応には、これまでの経験が関係しているかもしれないと知ることです。

2.過去の経験が、今の受け取り方を変える
ここで、一つの例を考えてみます。
職場で上司から「この仕事、もう一度確認しておいて」と言われました。
同じ言葉でも、人によって受け取り方は異なります。
Aさんは、
「ミスがないように確認しておこう」
と考えます。
一方、Bさんは、
「自分は仕事ができないと思われているんだ」
と考え、不安になってしまいます。
なぜ、このような違いが生まれるのでしょうか?
Bさんには、以前、仕事のミスを強く責められた経験があるのかもしれません。
その経験から、仕事で注意されることに対して敏感になっている可能性があります。
つまり、私たちは目の前の出来事だけを見ているのではなく、これまでの経験を通して、その出来事を受け取っていることがあるのです。

3.自分を守るための考え方が、自分を苦しめることもある
過去の経験から身についた考え方は、自分を守るために役立つこともあります。
例えば、以前、人間関係で傷ついた人がいたとします。
その人は、もう同じ思いをしたくないと考え、人との距離を取るようになるかもしれません。
距離を取れば、傷つく機会を減らせるからです。
しかし、その一方で、人と親しくなる機会も減ってしまいます。
また、失敗を強く責められた経験がある人は、失敗しないように何度も確認したり、新しいことに挑戦するのを避けたりすることがあります。
それは、自分を守ろうとする反応なのかもしれません。
けれども、過去の経験から身についた方法が、今の自分にとっても最適とは限りません。
以前の自分を守ってくれた考え方が、今の自分の可能性を狭めてしまうこともあるのです。

4.過去を変えることはできない。でも、今の自分を理解することはできる
過去に起きた出来事そのものを、なかったことにはできません。
無理に忘れようとする必要もありません。
まずは、自分がどんな経験をして、何を感じ、どんな考え方を身につけてきたのかを振り返ってみることが大切です。
例えば、こんな問いを自分に投げかけてみてください。
私は、どんなときに強い不安を感じるだろう?
そのとき、頭の中ではどんなことを考えているだろう?
以前にも、似たような気持ちになったことはないだろうか?
本当は、どうしたかったのだろう?
すぐに答えが出なくても大丈夫です。
自分の心を理解するには、時間がかかることもあります。
また、すべての悩みの原因が過去にあるわけではありません。今置かれている環境や、人間関係の問題が影響している場合もあります。
自分だけを変えようとするのではなく、今の環境にも目を向けてみましょう。

5.自分の考え方に気づくことが、新しい一歩になる
私たちは、自分の考え方を当たり前だと思っていることがあります。
「自分はいつもこう考えてしまう」
「自分はこういう人間だから仕方がない」
そう思っていることも、これまでの経験から身についた考え方なのかもしれません。
でも、考え方の背景に気づくことができれば、今までとは違う選択肢が見えてくることがあります。
例えば、
「注意されると、すぐに自分を否定してしまう」
と気づいたら、
「注意されたことと、自分の価値は別のものかもしれない」
と考える余地が生まれます。
大切なのは、無理に前向きになることでも、過去の自分を否定することでもありません。
まずは、自分がなぜそう考えるのかを理解していくことです。
自分を知ることは、自分を責めるためではなく、これからの自分を少しずつ生きやすくするためにあります。
私自身も、自分の心と向き合うことを通して、自分を理解することの大切さを学んできました。
これからも心理学やカウンセリングについて学びながら、一人ひとりが自分の気持ちに気づき、自分なりの答えを見つけていくためのお手伝いができればと思っています。

あなたが今、悩んでいること。
その悩みの中には、これまでの経験から身についた考え方が関係しているかもしれません。
少しだけ立ち止まって、自分の心に目を向けてみませんか?
次回は「考え方のクセを知っていますか?」というテーマで、私たちが無意識に繰り返している思考パターンについて考えていきたいと思ってます。
よかったら読んでください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す