先日、体育館の一般開放に参加して、バスケットボールをしてきました。
見知らぬ人同士で4チームに分かれ、5対5のゲーム形式で試合を回していきます。
ゲームに出ていないチームは、得点係とタイマー係を担当します。
私も得点係をしながら、ゲームを観戦していました。
その時、あるワンシーンに心を打たれたのです。
あるチームのプレイヤーが3ポイントシュートを放ちました。
ボールは惜しくもリングに弾かれ、得点にはなりませんでした。
その瞬間、反対側で得点を担当していた方が、こんな風に声をかけたのです。
「距離はいいね!」
私は思わず、心の中で「すごいな」とつぶやきました。
普通なら、「惜しい!」とか「ドンマイ!」と声をかけるところかもしれません。
でもこの人は、「できていること」にしっかり目を向けて、具体的に言葉にしていたのです。
実は、バスケットボールでシュートが外れる理由は大きく3つあります。
タフショット(無理な体勢)で打たされる
距離が合わない(長い・短い)
コースがずれる(左右のズレ)
つまり、失敗の中にも「良い点」は存在します。
この人は、外れたシュートの中にも、ちゃんと「距離は合っていた」という良さを見つけ出し、迷わず言葉にしていたのです。
さらに彼は、その後も試合を見ながら、
「このチームはリバウンドが強いな!」
と、次々に良いところを見つけては口にしていました。
しかも、それがとても自然で、押しつけがましさも、わざとらしさもない。
きっと、彼にとっては「できていることに目を向ける」が習慣になっているのでしょう。
私たちは、どうしても「できていないところ」ばかりに目を向けがちです。
欠点、ミス、足りない部分。
でも、誰かの「できていること」を見つけて、言葉にできたら。
それはきっと、相手の心に小さな勇気を灯すことができる。
あの日、体育館で出会った見知らぬ彼の言葉は、
まるで心にそっと火を灯すような温かさを持っていました。
私も、あんなふうに「できていること」に目を向けられる人になりたい。
そして、見つけた小さな良さを、素直に伝えられる人になりたい。
そんな風に思えた、忘れられない瞬間でした。