FXで負けたとき、
「エントリーが少し早かった」
「今回は相場が悪かった」
「損切りの位置がよくなかった」
など、そのトレード単体について振り返る方は多いと思います。
もちろん、1回ずつ振り返ることも大切です。
ただ、私がそれ以上に重要だと考えているのが、
「複数のトレードを並べて見ること」です。
1回だけでは分からなかったことが、5回、10回と並べてみることで見えてくることがあります。
それが、自分自身のトレードの「癖」です。
1回のトレードだけでは「ミス」に見える
例えば、あるトレードでエントリーが少し早かったとします。
その1回だけを見ると、「今回は待ちきれなかったな」
で終わるかもしれません。
ところが、直近5回のトレードを並べてみたところ、
5回のうち3回で、条件が完全に揃う前にエントリーしていた。
こうなると、単発のミスとは意味が変わってきます。
「自分は条件が揃うまで待つことが苦手なのではないか?」
という仮説が生まれます。
ここから初めて、改善すべきポイントが具体的になります。
勝ちトレードにも「癖」は現れる
分析というと、負けトレードばかり見てしまいがちですが、私は勝ちトレードも重要だと考えています。
例えば5回のトレードを並べてみて、
・上位足と同じ方向では勝てている
・値動きが出てからの押し目・戻りでは判断が安定している
・特定の時間帯では無理なエントリーが少ない
といった傾向が見つかることがあります。
これは、「自分はどんな場面が得意なのか」を知るヒントになります。
FXでは、苦手なものをすべて克服することだけが改善方法ではありません。
得意な条件が分かれば、その条件に近いところだけトレードするという選択肢もあります。
私はこれも再現性を高める方法の一つだと思っています。
5回並べると「共通点」を探せる
例えば、次のような5トレードがあったとします。
1回目:勝ち
2回目:負け
3回目:負け
4回目:勝ち
5回目:負け
勝敗だけを記録していれば、「2勝3敗だった」で終わってしまいます。
しかし、それぞれについて、
「どんな相場だったか」
「どんな根拠で入ったか」
「ルールを守れていたか」
「何時ごろトレードしたか」
まで記録すると、
3回の負けすべてで上位足と反対方向にエントリーしていたといった共通点が見つかるかもしれません。
そうすると、問題は「手法の勝率が低いこと」ではなく、上位足に逆らったトレードを自分が選んでしまっていることかもしれません。
ここを区別することは、とても重要です。
「手法の問題」と「使い方の問題」を分ける
FXで結果が出ないと、「この手法は勝てないのでは?」と考えたくなることがあります。
そして、新しい手法を探します。
しかし、複数のトレードを分析してみると、手法のルール通りにトレードした場面では悪くないのに、
・条件が足りないところで入る
・本来見送るところで入る
・損失後だけエントリー基準が緩くなる
といった部分で結果を崩していることがあります。
この状態で手法を変更しても、同じ判断の癖が残っていれば、新しい手法でも同じ問題が起きる可能性があります。
だから私は、「手法を変える前に、自分がその手法をどう使っているのかを見る」ことも大切だと考えています。
自分の意志が本質ではないかもしれません
ルールを守れなかったというと、自分は意志が弱いと考えてしまう人もいるかもしれません。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
そもそもルールが曖昧だったり、判断項目が多すぎたり、その人の生活スタイルに合っていなかったりすることもあります。
例えば、日中仕事をしている人に、昼間ずっとチャートを監視する手法を使わせても、安定して再現するのは難しいでしょう。
その場合、必要なのは根性ではなく、「再現できるようにトレードそのものを設計し直すこと」かもしれません。
自分のトレードを複数回のトータルで見る
私はトレードを分析するとき、「このエントリーは正解だったか?」だけを見るのではなく、「この人は、どんな条件になるとどんな判断をする傾向があるのか?」という視点を大切にしています。
1回のトレードを5~10回と並べることで、その人特有のパターンが浮かび上がりやすくなります。
そして、悪い癖を減らし、上手くできている部分を残す。
これを繰り返すことで、少しずつ自分のトレードが整理されていきます。
まずは直近5回を並べてみる
もし、「手法はあるのに結果が安定しない」とか「同じ失敗を繰り返している気がする」という方は、まず直近5回のトレードを並べてみてください。
そして勝敗だけではなく、環境認識/エントリー理由/見送り条件/時間帯/ルールを守れたかなどを比較してみます。
意外な共通点が見つかるかもしれません。
私は現在、このような考え方をもとに、複数のトレードから傾向や判断の癖を分析する「トレード添削」と、そこからさらに判断基準やトレードの形を整理していく「個別コンサル」を提供しています。
新しい手法を探す前に、「今の自分は、どんなトレードを繰り返しているのか?」
一度そこを確認してみるのも、トレードを改善する一つの方法だと思います。