1曲作るのに何時間かかる?作曲・編曲の実例と制作時間の測り方

1曲作るのに何時間かかる?作曲・編曲の実例と制作時間の測り方

記事
音声・音楽
「1曲作るのに、何時間くらいかかるものなのでしょうか?」
「自分は時間がかかりすぎているのでは?」

曲作りを始めると、完成までの時間が気になることもあると思います。

僕の場合、現在はフルコーラスの制作に、実作業で約21〜23時間が目安です。作詞・作曲・編曲・ミックス・最終確認までを含み、ボーカルのエディットは別になります。

ただし、これは経験を重ねてきた現在の目安です。初心者の方が、この時間を基準に焦る必要はありません。

まずお勧めしたいのは、ご自身の制作時間を測ってみることです。

今回は、僕の制作時間の実例と、時間の記録方法をご紹介します。

■ 1曲の制作時間は、何に使っている?

僕は基本的に、まずワンコーラスを作り、その後フルコーラスへ展開しています。

工程ごとの目安は、次のとおりです。

・依頼内容の確認・イメージのすり合わせ:約1時間
・曲の方向性・テンポ・リズムなどの検討:約1時間
・ワンコーラスの作曲:約2時間
・ワンコーラスの編曲・ミックス:約10〜12時間
・ワンコーラスの作詞:約2時間
・フルへの展開・残りの作詞・最終確認:約5時間

合計すると、約21〜23時間です。

それぞれの時間は、おおよその目安です。また、編曲しながら展開やキメに合わせてメロディを変えることもあるため、工程がきれいに分かれているわけではありません。

編曲・ミックスの約10〜12時間には、ミックスの作業も含めています。ここにミックスの時間を別途足す、という意味ではありません。

■ 音を作る前の、方向性を決める時間もある

制作時間というと、メロディを考えたり、楽器を打ち込んだりする時間を想像するかもしれません。

ただ、依頼を受けて制作する場合は、その前の確認も大切です。

依頼者さんが求める雰囲気を、僕も同じように捉えられているか。リファレンスの、どの部分を取り入れたいのか。

「こういう意味でしょうか?」と確認しながら、イメージをすり合わせます。

そのうえで、ジャンル感やテンポ、リズムパターン、サビ前の仕掛けなどを検討します。

曲の方向性を考える時間は、僕の場合は約1時間が目安ですが、探す内容によっては2時間ほどかかることもあります。

こうした時間も、曲を作るために使っている時間です。

■ フルコーラスは、最初から全部作るわけではない

ワンコーラスができたら、曲全体へ展開していきます。

僕の場合、この段階の目安は約5時間です。

・全体の構成を考える:約1時間
・追加部分のアレンジを作る:約2時間
・残りの歌詞を考える:約1時間
・最終確認:約1時間

すでにワンコーラスで音色やミックスの方向性ができているため、その土台を使いながら進めます。

もちろん、展開や編成によって作業量は変わりますが、フルコーラスだから単純にワンコーラスの2倍、3倍の時間になる、というわけではありません。

■ 初心者は、プロの制作時間と比べすぎなくていい

ここまで具体的な時間を書きましたが、僕も最初からこのペースで作れていたわけではありません。

最初の頃は、1曲を作るのに3週間ほどかかっていました。

これは当時、完成までにかかっていた期間の話です。3週間ずっと制作していた、という意味ではありません。

制作を重ねる中で、少しずつ作業が速くなってきたという側面があります。

今、時間がかかっているとしても、まずは「自分は遅い」と決めつけず、どの工程に時間を使っているかを確認してみてください。

■ 自分の制作時間を測る方法

僕は、Toggl Trackという時間記録サービスを使って、制作時間を記録しています。

音楽を作ることを仕事にしてからは、作り込みたい気持ちと同時に、生産性も考える必要が出てきたからです。

記録するときには、

・作曲
・編曲
・作詞
・ミックス

など、作業内容の名前を付けています。

最初の頃は、ドラム・ベース・ギターなど、さらに細かく分けて記録していました。

これから測ってみる方も、まずは工程を分けて、作業を始めたら計測し、休憩や別の作業に移るときには止める。その形で始めてみてください。

使い慣れたタイマーやメモでも構いません。

大切なのは、制作を始めてから何日たったかだけでなく、実際に何の作業に、どのくらい時間を使ったかを残すことです。

■ 記録すると、見直す場所がわかる

「1曲に時間がかかる」というだけでは、何を変えればいいのか判断しにくいものです。

例えば、記録を見てみたら、

「作曲より、音色を選ぶ時間が長かった」
「ドラムの打ち込みで、毎回手が止まっていた」
「ミックスを何度もやり直していた」

といったことが見えてくるかもしれません。

時間をかけてこだわりたい部分なのか。操作や判断に迷って進めなくなっている部分なのか。

そこを分けて考えることで、次に練習したいことや、相談したいことも具体的になります。

■ 実作業時間と、納品までの期間は違う

最後に、制作のご依頼について一つ補足です。

実作業が約21〜23時間でも、その時間だけで納品日が決まるわけではありません。

複数案件の並行制作や、依頼者さんの確認待ち、修正、連絡などもあるため、通常は3週間〜1か月程度の期間でご案内しています。

制作時間は、あくまで作業に使っている時間。納品までの期間とは分けて考えていただければと思います。

■ まずは1曲、自分の時間を記録してみる

「何時間で作れるべきか」が気になったら、まずはご自身の制作時間を測ってみてください。

曲全体の時間に加えて、作曲・編曲・作詞・ミックスなど、工程ごとに残しておくのがお勧めです。

ほかの人の数字と比べる前に、自分が何に時間を使っているかを知る。それが、制作の進め方を見直す手がかりになります。

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