「ベースを打ち込んでみたけれど、ルートを繰り返すだけで単調になる」
「ルート以外の音を入れたいけれど、何を使えばいいかわからない」
そんなときは、音程だけでなく、音を出すタイミングや長さにも目を向けてみてください。同じ音を繰り返していても、その扱い方でベースの印象は変わります。
今回は、ベースの打ち込みが単調に感じるときに試したい、4つの工夫をご紹介します。
1.同じ音でも、タイミング・長さ・強弱を変える
まず試したいのは、音程を変えずにリズムの表情をつけることです。
例えば、同じ音を8分音符で並べたベースでも、次のような違いを作れます。
・次の音の直前まで伸ばす
・少し短くして、音と音の間に隙間を作る
・一部の音を強く、ほかの音を弱くする
・音の出だしをわずかに前後させる
特に、音の長さと出だしのタイミングは、ノリを考えるうえで大切です。
ベースは低音でコードを支える楽器であると同時に、リズムを作る楽器でもあります。僕自身、強く弾く音や長く伸ばす音を、フレーズの重心を考える手がかりにしています。
ただし、タイミングをずらせば必ず良くなるわけではありません。まずはドラムと一緒に聴きながら、どの音を目立たせたいか、どこに隙間があると気持ちいいかを試してみてください。
2.オクターブやコードの構成音を使う
音程に変化をつけたいとき、僕がよく使うのは、ルートの1オクターブ上の音です。
例えば、Cのコードで低い「ド」を弾いているなら、ところどころに1オクターブ上の「ド」を入れてみます。同じ音名でも、高さが変わることでフレーズに動きをつけられます。
そこから少し広げるなら、コードの構成音も候補になります。
Cなら「ド・ミ・ソ」なので、ルートの「ド」に加えて「ミ」や「ソ」。7thコードなら、そのコードに含まれる7度の音も候補です。
最初からたくさん動かそうとせず、フレーズの最後だけ変える、次のコードに移る直前だけ入れる、といった小さな変化から試すと取り組みやすいと思います。
3.参考曲からベースの動きを学ぶ
「使える音はわかったけれど、どう並べればいいかわからない」という場合は、好きな曲のベースに注目してみてください。
最初からすべての音を正確に聴き取ろうとしなくても大丈夫です。
・同じ高さの音を繰り返している
・途中で大きく上がっている
・少しずつ下がっている
・フレーズの最後だけ動いている
まずは、このくらいの大まかな動きを捉えてみましょう。
そこから、自分の曲でもオクターブ上の音を入れてみたり、コードの構成音を使って動かしてみたりすると、試す方向が見えてきます。
もちろん、大きく上がって聞こえた音が、必ずオクターブとは限りません。参考曲から動きのヒントをもらい、自分の曲に合う音を探していくイメージです。
4.スライドで演奏の表情をつける
ベースらしい表情を加えたいときには、音の高さを滑らせる「スライド」も選択肢になります。
使っているベース音源にスライド奏法が用意されていれば、まずはその機能を確認してみてください。キースイッチなどで奏法を切り替えられる音源もあります。
専用の機能がない場合は、短い音を半音ずつ並べたり、ピッチベンドで音程を動かしたりする方法もあります。
ただ、自然に聞こえるかどうかは、音源やフレーズによって変わります。僕自身、ピッチベンドはシンセベースでは使いやすく感じますが、エレキベースでは実際の演奏らしく聞こえるかを確認しながら使っています。
まずはフレーズの終わりなど、一か所だけ試してみると違いをつかみやすいと思います。
まずは、一つだけ変えてみる
今回ご紹介した工夫は、次の4つです。
1.同じ音でも、タイミング・長さ・強弱を変える
2.オクターブやコードの構成音を使う
3.参考曲からベースの動きを学ぶ
4.スライドで演奏の表情をつける
ルートを繰り返すベースも、曲を支える大切なアレンジです。単調に感じるからといって、必ず音数を増やす必要はありません。
まずは音の長さを変えるだけ、フレーズの最後にオクターブを入れるだけでも構いません。ドラムやメロディと一緒に聴きながら、曲に合う変化を探してみてください。
制作中の曲で、一緒に試してみませんか?
DTMレッスンでは、制作中の楽曲を聴きながら、ベースのリズムや音の選び方、打ち込みの表情づけなども一緒に考えています。
「どこでベースを動かせばいいかわからない」
「打ち込んだフレーズが不自然に聞こえる」
そんなお悩みも、お気軽にご相談ください。