記事をまとめると、自分が何度も書いていた話が見えてくる

記事をまとめると、自分が何度も書いていた話が見えてくる

記事
ビジネス・マーケティング
同じことを何度も書いている。それは本にする前に気づける。

🔁 長く書いていると、似た話を何度か書くことになる。
読者は毎回同じ人ではない。その時々で書きたい角度も違う。
だから重複そのものは自然に生まれる。記事として並んでいるあいだは、それで困らない。
むしろ、同じ話に何度も戻るのは自然なことでもある。関心が続いているから書けるのであって、そこに自分の主題が出ている。
書いている最中は、それを重複だと思っていない。

📕 困るのは本にするときだ。
同じ主張が第2章と第5章に出てくると、読者は前に読んだ話に戻された気分になる。
1冊を通して読む前提では、重複は水増しに見える。だから本にする前に整理が要る。

😵 ところが、この整理が終わらない。
どれとどれが同じことを言っているのかを調べるには、全部を読み返すしかない。
数十本あれば、読み返すだけで何日もかかる。
しかも読んでいるうちに、細部が違うので同じとも言い切れなくなってくる。
⚖️ 判断の基準がないのも効いてくる。
完全に同じ文章なら消せばいい。たいていは角度が少しずつ違う。
片方を残すのか。混ぜて1本にするのか。両方置いて役割を分けるのか。
全体の構成が決まっていないと、この判断ができない。

🌀 そして構成を決めるには、どこに何が入るかを知っている必要がある。
重複を整理しないと構成が決まらず、構成が決まらないと重複を整理できない。
この行き止まりに何度か入ると、記事一覧を開く気がなくなる。
抜け道があるとすれば、片方を仮に決めて進めることだが、仮に決めた並びが正しいかどうかも確かめようがない。

🔍 自分の記憶があてにならないことも分かってくる。
あの話はどこかで書いた、という感覚はあるのに、どの記事だったかが出てこない。
検索しても、使った言葉が違えば引っかからない。同じ内容を別の言い回しで書いていた場合、機械的には見つけられない。
手元にあるはずのものを、自分で見つけられない状態になる。

🤝 人に頼めるものでもない。
他人が読んでも、どれとどれが同じ主張なのかは判断できない。言い回しが似ているだけの別の話と、言い回しが違うだけの同じ話を、外から見分けるのは難しい。
書いた本人にしか分からない作業なのに、その本人が全部を覚えていない。

⚠️ 重複が怖いのは、放っておくと本の質に直接出るからでもある。
読み返さずに1冊へまとめると、同じ話が並んだ状態で世に出る。
それを避けたいから慎重になり、慎重になるほど着手が遅れる。慎重さが、そのまま先送りの理由になっている。

📐 実務の手順としては、共通のテーマで記事を3〜5本選ぶところから始めるやり方が知られている。
序章、本論3章、結論という5部構成に割り当てる、という手順だ。
ただし、選ぶ以上、似たものを見比べる作業は避けられない。
型が公開されていても、その比較だけは自分の記事を全部知っていないとできない。

📉 通読を前提にしていることも、着手を重くしている。
途中でやめると、そこまで読んだ分の記憶が次までもたない。
半分読んだところで1週間空けば、また最初から読み直すことになる。だから、まとまった時間が取れる日を待つことになり、その日が来ない。
区切りを自分で作れない作業は、細切れの時間では進まない。
💭 結局、書く力とは関係のないところで止まっている。
文章はすでにある。足りないのは、全体を見渡して同じものを見つける工程だ。
この工程だけが人力のまま残っていて、しかも本人以外には代われない。

🗂 探せないという問題は、置き場所からも来ている。
サービスから書き出したテキスト、手を入れかけのWordの原稿、講演用に作ったPDF、圧縮したまま開いていないフォルダ。
置き場所がばらばらだと、そもそも全部を並べたことがない。
同じ話を2回書いたかどうかは、並べて初めて分かる。並べていないので、疑いだけが残り続ける。

📊 量の把握ができていないことも効く。
何本書いたかは分かっても、どのテーマが何本あるかは数えたことがない。
重複が多いのか少ないのかも、感覚でしか答えられない。
整理の作業量が見積もれないと、着手する日を決められない。いつ終わるか分からない作業は、予定表に置けない。

🎯 見方を変えると、重複は欠陥ではない。
同じ話を何度も書いていたのは、それが自分にとって大事な主題だったからだ。
1冊にまとめるとき、その主題は中心の章になる。
削る対象として数えるか、背骨の候補として数えるかで、同じ事実の意味が変わる。

✅ 今日できることもひとつ。
過去に書いたものの中から、何度も触れているテーマを1つ思い出してみる。
思い出せたなら、それが本の背骨になる候補だ。
思い出せないなら、確かめるべきは重複の有無ではなく、全体を一覧で見たことがあるかどうかになる。
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