以前、「人の心は変えられない」という内容の記事を書きました。
もちろん、人は経験や学びによって考え方や気持ちが変わることはあります。しかし、他者が意図して相手の心を変えることは簡単ではありません。
そして最近、私はそれ以上に変えることが難しいものがあるのではないかと感じています。
それは、人が持っている「特性」です。
職場には
「どちらかといえば慎重で、物静か、ルールを重視する人」
「どちらかといえば行動力があり、発言が多く、発想豊かな人」
など、さまざまな特性を持つ人がいると感じます。
中には両方の特徴を併せ持つ人もいれば、どちらの特徴もあまり目立たない人もいます。
私自身は、どちらかといえば慎重なタイプです。口数も多くありません。
自分から積極的に人へ働きかけることは、決して得意ではありません。一方で、じっくり考えたり、リスクを検討したり、ルールや手順を大切にすることには比較的向いていると感じています。
マネジメントをする上では、まずは上司が自分自身の特性と向き合うことが大切だと思います。
そして、部下一人ひとりに接するときも同じです。
もちろん私は医師や心理学の専門家ではありませんし、部下を診断しようなどとは思いません。しかし、部下それぞれがどのような特性を持っているのかを理解しようとすることは、とても重要だと感じています。
例えば、慎重でコツコツ積み上げることが得意な人は、品質管理やルールを守る仕事で力を発揮しやすいでしょう。
一方で、思いついたことを積極的に発言し、すぐに行動へ移せる人は、新しいアイデアを生み出したり、変化を起こしたりする場面で大きな強みになります。
どちらが優れているという話ではありません。
大切なのは、それぞれの強みを生かせる役割を考えることです。
マネジメントとは、人を自分の思うように変えることではなく、その人が持つ特性を理解し、適材適所で力を発揮してもらうことなのではないでしょうか。
そう考えると、私自身のマネジメントスタイルも少し見えてきます。
私自身は細かく指示をして人を動かすよりも、メンバーを信じて任せるほうが向いているように思います。
もちろん、それだけでは十分ではありません。状況によっては背中を押したり、方向性を示したりすることも必要です。
だからこそ、自分にはどんな特性があり、それをどうマネジメントに生かすのかを、これからも問い続けたいと思っています。
最近では、ビジネスの現場でも、人の強みや行動特性を把握するさまざまな診断ツールが活用されています。
私自身もいくつか体験したことがありますが、「これが絶対に一番良い」という答えは、まだ持っていません。
それでも、自分自身や部下をより深く理解するための一つの材料として、こうしたツールを上手に活用する価値はあると感じています。
人は変えられない。
だからこそ、その人らしさを理解し、その人が最も力を発揮できる環境をつくる。
そんなマネジメントを心がけていきます。