中学の同窓会が開かれるらしい。
私は、行かない。
欠席の返信をしながら、ふと考えてしまう。
「それなりに幸せ」な今を生きているはずなのに、どうして私は、その場所に無邪気に飛び込んでいけないんだろう。
もし、誰もが羨むような成功を収めていて、完璧なマウントが取れる状態だったら、胸を張って行けたんだろうか。
あるいは、不幸のどん底にいて、周りの目なんて気にする余裕さえなければ、こんなことさえ考えずに済んだのかもしれない。
だけど、今の私はそのどちらでもない。
中学の頃の自分を思い出す。
クラスの中心にいる「陽キャ」でもなければ、独りぼっちを貫ける「陰キャ」でもなかった。
ただ、「仲の良い友達がいます」という顔をしていないといけない気がして、ずっと必死だった。
青春なんだか何なんだかわからない、中途半端な場所にいた。
大人になって何年経っても、あの頃の「自信のなさ」は、ふがいなくて歯がゆい自分のまま、心のどこかに居座っている。どこか、後悔の気持ちさえ抱えたままで。
「それなりに幸せ」という言葉は、誰かと自分を比べて勝手に順位をつけられたくない、私の虚勢なのかもしれない。
だから、「いかない」というより、本音を言えば「別に行きたくない」のだ。
久しぶりと笑ってつながる友達も、今さらときめく相手も欲しくない。
今の私を構成する人たちだけで、十分、満たされているもの。
ここは今の私が、今の私のままで笑っていられる場所。
ここが誰の目も、過去の何かも気にしなくていい場所。
……でも。
本当の本当は、同窓会に参加して、明るく振る舞える自分でありたいのだ。
「元気だった?」と笑い、軽やかに今の自分を語る。
そんな自分を演じきれないこと、そうなれないだろう自分への恐れが、「いかない」と決めた理由なんだな。
それは、今の自分を守るための、小さな抵抗。
今の自分が好きだし、そのままでいいじゃない。
そう思えている「今の私」を、誰にも、何にも、乱されたくないんだよね。
いいじゃない?私。