今日、これまでに書きためていたメモ帳を整理していたら、こんなメモが出てきました。
「練習時間があまり取れないけど、どんな発声練習をしたらいいですか?」
これは、私がプロダクションでボイストレーナーをしていた頃、生徒さんからよく聞かれた質問です。
このメモを見て、
「そうだったなぁ。忙しくて練習時間が取れないという方、たくさんいたな」
と、当時のことを思い出しました。
そして、私がそんな方におすすめしていたのが、意外かもしれませんが、
発声練習をする前に、まず身体をほぐすこと。
つまり、簡単な柔軟体操やストレッチです。
「歌の練習なのに、ストレッチ?」
と思われるかもしれません。
でも、歌うときに使っているのは「声」だけではありません。
身体が硬くなっていると、身体を自由に動かしにくくなり、呼吸や声の出しやすさにも影響することがあります。
だから私は、練習時間があまり取れない方には、
「まず1〜2分、身体をほぐしてみましょう」
とお伝えしていました。
今日は、そんな「発声練習の前に身体をほぐす」という方法についてお話しします。
なぜ「声」の前に「身体」なのか
「歌う=声を出す」と考えると、どうしても声に関する練習ばかりに意識が向きがちです。
でも、歌うときに使っているのは声だけではありません。
身体が硬くなっていると、身体を自由に動かしにくくなり、呼吸や声の出しやすさにも影響することがあります。
例えば、
首や肩が硬い
→ 喉まわりにも力が入りやすく、声を出し始めるときに緊張しやすい
腰や骨盤まわりが硬い
→ 姿勢を保ちにくくなり、呼吸もしにくく感じることがある
身体全体が硬い
→ 歌うときに身体を自由に使いにくくなり、声の強弱や抑揚にも影響することがある
つまり、声をコントロールするためには、**まず自分の身体を動かしやすい状態にしておくことが大切**なんです。
これは、普段あまり歌わない方だけでなく、本格的にボイストレーニングをしている方にも、ぜひ意識してほしいポイントです。
忙しくても1〜2分でできる「身体ほぐし」
「そんな時間もない」と思う方も大丈夫。
発声練習をする前に、ほんの1〜2分、身体をほぐすところから始めてみましょう。
① 前屈
立った状態から、膝を軽くゆるめて、息を吐きながらゆっくり上半身を前に倒します。
太ももの裏から背中にかけて、気持ちよく伸びるところで止めましょう。
反動をつけて無理に伸ばさないことがポイントです。
「身体を柔らかくしなければ」と頑張る必要はありません。
まずは、身体がゆっくり動く感覚を感じてみてください。
② 首をゆっくり動かす
首を前後、左右にゆっくり倒します。
「痛くない」「気持ちいい」と感じる範囲で十分です。
首をぐるぐると大きく回す必要はありません。
ゆっくり動かして、首や肩の力が抜けていく感覚を意識してみましょう。
歌う前にここをほぐすと、喉まわりの力みが少し楽になる方もいます。
③ 腰・骨盤を動かす
腰を左右にゆっくりひねったり、骨盤を前後に動かしてみましょう。
大きく動かす必要はありません。
「腰が動いているな」「骨盤が動いているな」と感じる程度で大丈夫です。
身体の中心が動き始めると、立って歌うときの姿勢も意識しやすくなります。
発声練習は、そのあとでいい
「歌が上手くなりたい」と思うと、すぐに発声練習を始めたくなりますよね。
でも、忙しい日は無理に長時間練習しなくても大丈夫です。
まず1〜2分、身体をほぐす。
そして、
「今日は声を出してみようかな」
くらいの気持ちで始めてみてください。
身体が動きやすくなると、呼吸や声の出し方にも変化を感じられることがあります。
歌う前に、まず身体をほぐす
歌の練習というと、「声を出すこと」ばかりを考えてしまいがちです。
でも、声は身体から生まれます。
だからこそ、
「歌う前に、まず身体をほぐす」
これを、ぜひ覚えておいてください。
まとまった練習時間が取れない日も、1〜2分ならできるかもしれません。
毎日のほんの少しの積み重ねが、歌いやすい身体づくりにつながっていきます。
「高い声が出ない」
「声が小さい」
「歌うと喉が苦しくなる」
「もっと楽に歌いたい」
そんな声のお悩みがある方は、声だけではなく、**身体の使い方から一緒に見直してみることも大切です。**
歌うことと身体は、切り離して考えることができません。
身体と声が仲良くなる。
そんな感覚を、ぜひ少しずつ育てていきましょう。
法音
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