営業のときに入力したお客様の情報を、契約したら別のシステムへ。着工前の打合せが始まると、また別の場所へ。
私が見てきた住宅会社では、こうした形がありました。システムが変わるたびに、営業、設計、現場監督と、違う人が同じ情報を入れ直しています。
入れ直しが多いとき、私が先に見たいのは、新しい道具ではなく、仕事の前と後ろのつながりです。今回は、段階ごとに別々のシステムを使っている住宅会社・工務店の方に向けて、その考え方を書きます。
1.段階ごとに、システムが分かれている
私が見てきたのは、次のような形です。
・営業のときに使うシステム
・契約のときに使うシステム
・着工前の打合せで使うシステム
顧客管理も、営業中のお客様を管理するものと、引き渡し後のオーナー様を管理するものに分かれていることがあります。
同じお客様なのに、段階が進むたびに、別の場所へ同じことを書いています。
2.入れ直しで起きる、2つのこと
入れ直しは、手間がかかるだけではありません。私が困ると感じているのは、次の2つです。
1つ目は、どれが最新か分からなくなることです。
途中で仕様が変わっても、それが次のシステムに反映されない。営業の画面と、着工前の画面で、中身が違っている。どちらが正しいのか、聞き直すことになります。
2つ目は、集計の場所が分からなくなることです。
売上や件数を出そうとしたとき、どのシステムから集めればいいのかが、はっきりしません。そこで集計のために、また別のシステムを入れようとする。入れ直す場所が、もう1つ増えます。
3.前の仕事と、次の仕事がつながっているか
それぞれの段階では、便利な道具を選んだのだと思います。
営業には営業の、設計には設計の、現場には現場の使いやすさがあります。ただ、前と後ろの段階とのつながりまで見ていないと、その間を人が埋めることになります。
私が見直したいのは、このつなぎ目です。
誰が、何を入力して、その情報を次に誰が使うのか。同じ項目を、次の人がもう一度書いていないか。まず、そこを一続きで見ます。
4.最初の1回を、その後の仕事につなげる
私の考えは、こうです。
お客様の情報は、最初の1回だけ入れる。そのあとは、仕事の段階に合わせて、同じ記録を先へ進めていく。
たとえば、見込みのお客様が契約したら、その記録が「契約」に進む。着工したら「着工」に、引き渡したら「オーナー様」になる。
入れ直すのではなく、同じ記録の状態が変わっていく形です。
設計や現場監督は、その記録に自分の担当の分を書き足す。売上や件数の集計も、同じ記録を基に出す。情報を受け渡すたびに、別のものを作り直さないようにします。
5.スプレッドシートで、一続きにした例もある
ある外構会社では、案件の受付から売上の計上までを、一続きの仕組みにしました。
案件の相談を受けたら入力する。受注が確定したら工程表へ、完工したら売上へと進む。スプレッドシートを使って、仕事の前と後ろをつなげています。
ただし、会社ごとの業務や、いま使っている仕組みによって、整え方は変わります。この例と同じ形を、そのままどの会社にも当てはめるという話ではありません。
先に仕事の流れを整理し、そのうえで、いまある道具でどこまでつなげられるかを考えます。
6.まず、同じ情報を入れている場所を書き出す
自社で、お客様の情報を入れている場所を、書き出してみてください。
営業、契約、着工前、引き渡し後。それぞれの段階で、誰が、どこに、何を入れているかです。
同じ項目を2回以上入れている所があれば、そこが入れ直しの場所です。
新しいシステムを探す前に、その2つを1つの記録につなげられないか、考えてみてください。道具を増やすより先に、見直せる仕事の流れがあるかもしれません。
Areth Designでは、住宅・不動産の現場経験を踏まえ、業務の流れを整理し、どこから改善するかを一緒に考えています。
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いま、誰が、どこに、同じ情報を入力しているのか。まずは現在の流れを、メッセージでお聞かせください。