相見積もりで負ける場所は、打ち合わせの席ではありません

相見積もりで負ける場所は、打ち合わせの席ではありません

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ビジネス・マーケティング
土曜の朝10時。施主さんのご夫婦がテーブルにつき、社長は図面を広げます。

「ここが12畳のリビングで、こっちに掃き出しの窓が2つ来ます。キッチンは対面で、ここから庭が見えるかたちです」

ご主人はうなずいています。奥さんも、うなずいてはいます。ただ、首が少しだけ傾いている。指で図面の線をなぞりながら、「ここがリビング……」と小さくつぶやいています。

1時間ほど話して、最後に出てくるのは、いつもの言葉です。

「ありがとうございました。一度、家族と相談します」

そして翌週、連絡が来ます。

「今回は、他社さんにお願いすることにしました」

理由を聞いても、たいていは教えてもらえません。金額だったのか、担当の印象だったのか、それともまったく別のことだったのか。わからないまま、次の見積もりに向かうことになります。

決めているのは、その夜のリビング

打ち合わせのあと、施主さんの家で何が起きているかを想像してみてください。

晩ごはんが終わったダイニングテーブルに、3社分の見積もりと図面が並んでいます。ご夫婦と、場合によってはご両親やお子さんも一緒です。「どこにする?」という話し合いが、そこで始まります。

この席に、社長はいません。

昼間あれだけ丁寧に説明した「12畳」や「掃き出し窓」は、もう社長の声では再生されません。残っているのは紙の図面だけです。そして、図面を読める家族はほとんどいません。線と数字の集まりから完成した部屋を頭の中に建てられるのは、ふだんから図面を見ている人だけです。

だから家族は、読めるもので比べます。家族に読めるのは、見積もりのいちばん下に書かれた金額です。

「どこも似たような感じだし、じゃあ一番安いところにしようか」

相見積もりで負けるとき、勝負がついているのは打ち合わせの席ではなく、この夜のリビングなのだと思います。

施主さんは、本当は何で選びたいのか

これは僕の想像だけで言っているわけではありません。

リフォーム会社の紹介サイト「ホームプロ」が2016年の利用者データを集計したところ、50万〜500万円のリフォームで施主さんが会社を決めた理由の1位は「プラン・提案内容」で、69.6%でした。「見積もり金額の納得感」よりも上です。500万円以上の工事では、この割合が78.0%まで上がります(リフォーム産業新聞の記事より)。

施主さんは、できれば値段より提案で選びたいと思っています。

それでも値段で決まってしまうのは、提案の中身が家族に届いていないからではないでしょうか。どれだけ考え抜いた提案でも、図面の中に閉じ込められているかぎり、夜のリビングでは比べようがありません。比べようのないものが並ぶと、人は比べられるもの、つまり金額で選びます。

値引きで勝ちにいく前に、まず「見えていない」ことを疑ってみる価値はあると思います。

「家族と相談します」の夜に、何を置いてくるか

では、その夜のリビングに、社長の代わりに何を置いてくればいいのか。

答えは単純で、「完成した部屋の絵」です。

家具が入っていて、窓から光が差していて、床の色がわかる。図面が読めない人でも、ひと目で「あ、こうなるのか」とわかる1枚。いわゆるパースです。

pers_colors.png

(架空の間取りで作った見本です。同じ部屋の、床と建具の色だけを変えた3案)

テーブルに3社の資料が並んだとき、1社だけ部屋の絵がある。家族の会話は、自然とその絵の上で始まります。「ソファはこっち向きがいいね」「この窓、思ったより大きいね」。話題にのぼる会社と、のぼらない会社。どちらが選ばれやすいかは、想像がつくと思います。

ここで大事なのは、パースを「打ち合わせで見せて終わり」にしないことです。帰り際に施主さんのスマホへ送っておく。紙に刷って、図面と一緒に渡しておく。その夜、社長の代わりにリビングに残るのは、その絵だからです。

パースが、決まりかけの1件にしか出せなかった理由

パースが大事なことは、多くの社長がとっくにわかっていると思います。それでも毎回は出せなかった。理由ははっきりしていて、外に頼むと高いからです。

住宅の内観パースを外注すると、1カット3万〜10万円前後が相場です(建築CGパース制作各社の公開料金より)。そうなると、使えるのは「ほぼ決まりかけている大きな案件」だけになります。

でも、本当に絵が必要なのは、施主さんがまだ迷っている段階です。決まりかけの案件に絵を足しても、結果はあまり変わりません。迷っている案件にこそ、夜のリビングに置いてくる1枚が効きます。

僕がこの仕組みを作った理由

少しだけ、自分の話をさせてください。

僕は建設業専門で採用や事務の仕組みづくりをお手伝いしていますが、職人ではありません。一度、経営していた会社が立ち行かなくなって破産した直後に、2ヶ月ほど住宅リフォームの現場で働いたことはありますが、建設業との関わりはそのくらいです。

そんな僕がパースを作り始めたのは、お手伝いしている工務店さんで「施主さんに、その場で見せたい」と言われたのがきっかけでした。

それで、間取り図の写真1枚から部屋のパースを作る仕組みを作りました。スマホで撮った間取り図の写真で大丈夫です。部屋の名前と畳数が読めることだけが条件です。

まずは、次の打ち合わせの1件で

次の打ち合わせの1件で使ってみたい場合は、ココナラでパースの制作をお受けしています。間取り図の写真1枚から、1部屋を2方向で3,000円。2日ほどでお届けします。

次の土曜日に「家族と相談します」と言われたら、その夜のリビングに何を置いてくるか。少しだけ考えてみてもらえたらうれしいです。

ご依頼は、下の出品ページからどうぞ。


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