他者の言葉に学ぶ

他者の言葉に学ぶ

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音声・音楽
はじめに
先日出演したAbema Primeのアーカイブ動画がYouTubeにアップロードされました。

そちらに出演についての謝辞を投稿させていただいたのですが、ありがたいことにその投稿に対し多くのコメントをいただいております。

忙しい日常中で時間を割いて私に対しメッセージをくださっているので、そのお返事を適当で済ます訳にはいきません。

いただいた言葉をよく咀嚼し、しっかり嘘偽りない言葉で返答をさせていただいているのですが、正にこうした都度都度の思考が私に学びを与えていただいております。

議論の中で私がしきりにいっていた「重要な過程をすっ飛ばして正解に辿り着いてしまう」というリスクは正にこのことなのです。

もし私が生成AIの利用者であれば、効率化のために生成AIに文章の作成をお願いしアッサリお返事していたでしょう。

しかし、いただいたお言葉を自分の頭で咀嚼し、この人はどういう意図でこういうコメントをくれているんだろうと考えることで、そこで初めて気づくことがあるのです。返答文章を考えている時に自分の心に隠れていた本音を見つけ出すことが今この瞬間も実際にあったわけです。

この「重要な過程」って、すなわち小さな旅なのです。

私たちは日常の行動を通じて小さな旅を繰り返し、学び成長してゆくわけですね。

ということで、今回私自身も改めて気付いた己の本音が沢山ございましたので、記録も踏まえ、ここにそのコメントのやりとりを残したいと思います。

この時代にAIに対してどんな意見があるのか、そして、私がAIを反対する理由をこのやりとりから感じていただき、ご自身の意見のために参考にしていただけましたら幸いでございます。





01. 色々な考え方があっていい

いろいろな考え方があってよいと思います。
私は法令を調べたり、過去の実績のような確定した事実を調べる時と、作成した資料の誤字脱字やロジックの矛盾の有無を確認する時にAIに使っています。

(宗義の返答 -) 
コメントありがとうございます。
法令・・・、私が全く未知で、かつ膨大な知識が必要でありそうなお仕事をされていらっしゃるのですね。
確かに、それだけ記憶や処理能力を必要とするお仕事であれば、生成AIの利用はかなり有効なのでしょう。
別のコメントでも書かせていただきましたが、私は生成AIの使用には制限を設けるべきだという考えです。
それほどの仕事をされる​✕✕✕さんのような聡明な方であれば、基礎の学習能力が備わって上で「活用」という選択で利用することが出来ると思います。
しかし人間社会全体の大多数がそうではなく、「活用」ではなく「濫用」、「盗用」に実態が近いです。
それって、努力次第で基礎能力を成長できる伸びしろがある方々芽を潰しているのと同等に思えてなりません。
本当は地道にクリアした方が経験値貯まるしイベントアイテムを手に入れることが出来るのに攻略本を渡されて短時間クリアを選んじゃったみたいな。
多くの方がここにコメントをいただける方のように、基礎に努力、そしてAIはツールという認識を徹底させる社会になってほしいと願います。



02. 賛成の部分もあるけど・・・

フィジカル面の成長ではAI通すのは悪手って意味では反AIありやと思います。
ただ単純な創作に人と人のケミストリーがある人とない人で別れると思うんで。
僕は明らかにGPTやclaudeと喋った方が多彩やし遅延も無いし練れに練れるんで、AI合ってるかなー。
成長を奪うって、なるほど、子どもの成長スピードを考えると フィジカルとの関係性は考えてもいいかもしれないです。

(宗義の返答 -) 
コメントありがとうございます。
仰る通り、個人によってAIが登場したことでこれまで出来なかった領域まで仕事を拡大できるようになったというメリットがあり、私もかつてその一人でした。
ただ、岸谷さんから子供の話題を振られ回答したように、​ その環境がメリットとなる方と、そうでない人がいるという個体差が、子供のみならず大人にも発生するリスクをもう少しちゃんと訴えたかった反省があります。
実際に私は、問題を安易に解決できるAIの能力にすがりその本質を理解する努力を怠る方々を目の前で見ております。
これは社会全体にとって健全とは言えないと思うのです。
なので、オープンに制限を設けず利便性だけで利用を誘導し活用を促すことにかなりの危険性を感じており、そういった訴えにも繋がるよう「反AI」を表現している次第です。
テクノロジーが悪、使用者が悪と言いたいのではなく、そういった事前整備なしでなんでも始める社会に対して「反」という姿勢ということかもしれません。
気付かせていただきありがとうございます。



03. 加齢に伴い効率化・合理化へ

すごく共感できる部分がありました。私も何十年も音楽やDTMやってました。
ただ年齢が還暦過ぎて、残り人生が少なくなってきた今、効率的、合理的な方向へ向かうようになりました。
貴方のおっしゃる通り若いうちは無駄な時間こそ意味があるのだろうとも思います。
生きる年齢によっても臨機応変にAIを使うでよいのかなと思います。
とても音楽人として全うなご意見でした

(宗義の返答 -) 
勇気づけられるお言葉、ありがとうございます。
チャンネル少々拝見しました。
還暦を迎えられてからよりテクノロジーを駆使した方向転換という選択肢があるのですね。
私がDTM主体の制作を捨て、楽譜を書きながらピアノを弾き始めたのは、40代を目前に、社会で仕事をしながらどんな音楽を残して死ねるだろうかと考えた結果の選択でもありました。
死ぬまでに出来る限り音楽力の基礎を成長させたいと。
なので✕✕✕さんのようにテクノロジーを駆使してより音楽を楽しむという思考がなかったので、勉強になります。
いただきました「音楽人」というお言葉を誇りに精進して参ります。お互い音楽を楽しみましょう!



04. AIは使い方次第

AIは使い方次第だと思うけどね。
AIに答えに至ったプロセスを聞くこと示してくれるし、各フェーズの中で何か仮定した条件などあれば、それ間違ってない?とか指摘もできるし、使い方次第では思考力とかも鍛えることもできると思うのよ、

(宗義の返答 -) 
コメントありがとうございます。
仰る通り、AIに対する壁打ちやプロンプトの構文によってそのプロセスを明示させたり修正出来る旨は存じております。
ただ私もスタジオで上手に言葉に出来なかったのですが、結果に至る思考の発生源が自我ではなく外部のツールになっているという点を懸念しております。
赤ちゃんや子供がそうですが、危険を伴いながら様々な感覚を体験を通して学び、心を育んでゆきます。
【行動を起こす→答えを知る(結果)→その理由を学ぶ(過程) 】という流れです。
もしこの成長にAIが登場した場合の極端な話、
【 答えを知る(結果)→ その理由を知る(過程) 】という流れになってしまい、「学ぶ」が「知る」に置き換わり、「行動」がまるまる失われてしまいます。
私はその置き換わってしまう前の「学ぶ」と、なにより不効率でありながらも「行動してみる」ことが人の成長にとても大事だという考えです。
このプロセスの変化が社会全体で起こった時に、身を持ってその過程を知らない民が増え、利他を思えない社会が来てしまうのではないかと思い「冷たい社会」という表現をいたしました。
長文で申し訳ございません。
いただきましたコメントで私自身が気づくことができました。
ありがとうございました。





05. 自己表現から自己を抜いたら自分がなくなっちゃう

創作者としての感覚はめちゃくちゃ分かりますツールくらいは使ってもいいと思いますが、ただの成果物じゃなくて我が子だからね…
自己表現から自己を抜いたら自分がなくなっちゃう感覚
まあ適当な言葉で締めくくると”上手く使う”がいいんでしょうね…
自分のサブ領域というか、本来人に任せる部分をAIに任せるのはおすすめですね。

(宗義の返答 -) 
コメントありがとうございます。 ​
✕✕✕さんの様にその視点をお持ちである方については安心できるのですが、その視点が一切ない子供や、未熟なクリエイターが安易に触れられてしまう現状に不安を感じております。
創作を通じて得られるかけがえのないエッセンスを知らぬまま、ただ完成を目指すような作り手があふれ出した時、この社会の美的センスは完全に失われてしまうのではないかと。
懐古主義でも古典主義でもございませんが、日本人は特によい美的完成を元より持っていると思いますので、その才能を社会全体で捨てる方向へは行ってほしくないものです。



06. 反AIは理解できない人には永遠に理解できない

創作や芸術に少しでも関心や知識がある人はあなたの仰ることを理解できるはずです。
私自身はAIを使うときは使いますが、完全に人間を辞めて経済動物になりきりたいとは思いません。
ただ理解できない人には永遠に理解できない領域だとも思います。
世の中そういうものだと思う他ありません。

(宗義の返答 -) 
とても力強いお言葉、深く感謝いたします。
仰る通り、今回の特集については議論の場というより大多数派と少数派の意見交換に近い形であり、ひとつのエンタメとして収束の無い結末は予め理解しておりました。
正直、諦めに近い心境を否定できない日々ではありますが、元より心に決めた活動でありますので、泥臭く表現を続けて参ります。
コメントいただきありがとうございます。



07. 「品性の低さ」

思想という側面からAIが個人の成長を奪い去って結果だけを与えてしまう、そこに「品性の低さ」を持ち出して下さったことに強く共感します。
この「品性」という部分にそれ以降登壇者があまり触れていないのが非常に残念です…

(宗義の返答 -) 
コメントありがとうございます。
その言葉に注目いただけたのは私としてもとても嬉しいです。
共感いただきありがとうございます。
同登壇者である大学生の稲荷さんも、おそらくこういった旨を言葉に出来ずともぼんやり抱いていたので「使わない」という宣言に至ったのではないかと、あまりお守り出来なかったことを反省しております。
いつかまたこういった場でお話出来る機会があれば、改めて今この国に影響を与える有識者の皆様がこういった社会全体をどうお考えなのか、お聞きしたいものです。



08. 哲学

まさに哲学ですね。
議論になるとどうしても弱くなってしまうのが悲しいところですね。
人に強要しないのであれば自由かと
頑張ってください

(宗義の返答 -) 
暖かいお言葉ありがとうございます。
仰る通り、こちらは道徳や哲学に対しての不安を表現する立場でもございますので、合理性を求めた経済上のお話となると立場が弱くございます。
しかし、このようにご理解いただけるコメントがあっただけでも本望でございます。
いただいた言葉を励みに己を一貫して精進して参ります。



09. 伝えたいものがある人しか「意味のあるもの」が作れない

宗義さんの考え方、とても好きですしこれからも大切にして欲しいです。
僕は映画やドラマなどのCGデザイナーをやっていますが、ゴリッゴリにAIを使っています。
その上で思うのですが、Xに、昨日発表されたAI〇〇で〇〇業界は終わります!みたいなのが沢山流れていますが、僕は終わらないと思っています。
今は面白いし敷居も下がって誰でもある程度〇〇っぽいものは作れるようになりましたが、結局は本質がわかっていて哲学があって伝えたいものがある人しか「意味のあるもの」が作れないからです。
Xに流れているハリウッドクオリティのAI動画もほとんどが見る価値のないものです。
さらに作っている人間がその技術に長けていないので審美眼が無く、変な部分に気付けず直せもしません。
要は結局AIもツールでしかなく、使い手でどうにでもなるということです。
最終的に宗義さん含め、クリエイティブの本質を求める人達が結局残ると思っています。

(宗義の返答 -) 
コメントありがとうございます。
乱文なんてとんでもございません。
私も巷に起こるAI生成物の散らかりようには仰ることと同様の意見です。
その本質に対し努力し悩み、それらを乗り越えた者たちの作品でないと本当の意味で人々を感動させることが出来ないと思っています。
逆に、その苦しさを避けた低品質な成果物にまみれ安易な刺激が常時となると、社会全体で審美眼を失ってしまう将来を迎えかねません。
そうならぬよう、いただきました言葉を胸に制作を続けて参ります。
御互いによい制作を。



10. 反AIではないが意見には賛同

AIをとことん使い作品を作った上で、もう一度自身での創作に立ち返った判断は賢明だと思います。
私自身反AIではないですが、クリエイターでもあるので宗義さんの意見には概ね賛同します。
創作は結果も大事ですがそれ以上に過程で形作られる自己理解や哲学が本質に思えます。
資本主義社会では、しばしば何かを作る=金儲け=勝ち負けに結びつけられる事が多く憤りや虚しさを抱きますよね。
言葉を選びながらも「品性の低さ」と強い表現を選んだ宗義さんの静かながら強い怒りを感じました。
これからの時代しばらくは風当たりの強い時代が続くと思いますが、どうか柔軟さを失う事無く向かい風へ変わる日を待ち続ける事を願います。

(宗義の返答 -) 
コメントいただきありがとうございます。
風当たりが強くなることを覚悟の主演でしたので、このような力強いお言葉をいただき大変感激しております。
いただいた励みを胸に刻み、より強固となった私なりの哲学を元に表現を全うし命を燃やして参ります。




おわりに

いかがでしたでしょうか?

もうとにかくコメントをいただけるだけで素直に嬉しいです。

そして、どんな意見だろうと、コメントいただいた皆様の熱が感じられる言葉だと思いませんか?これが人間社会のコミュニケーションだと思うんです。

本音をサラっと書いただけだろうと、そのコメントの出力に至るまでの思考プロセスには、ご自身の体験だったり、放送を観た時の感動、伝いたい欲求など様々なエッセンスが入り混じって言葉になっているんですね。そしてこの内側から放出された言葉が別の誰かに同じプロセスを生むんです。

生成AIの安易な利用は、このコミュニケーションの過程で得られる様々なメリットを失わせます。

そうして出来上がってしまう冷たい社会を私は見たくありません。

皆さまはいかがでしょうか?




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