障害福祉事業所の「損益分岐」を確認するときに見る数字

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障害福祉事業所の収支を確認するとき、月次の黒字・赤字だけを見ても、次の判断につながらないことがあります。

重要なのは、現在の黒字額ではなく「何人まで利用者数が減ると赤字になるのか」「人件費や固定費が増えた場合に、どこまで耐えられるのか」を把握することです。

最初に確認する4つの数字

1. 1日平均利用者数
登録者数ではなく、実際に利用した人数を確認します。月間の延べ利用人数を開所日数で割ると、1日平均利用者数が分かります。

2. 利用者1人当たりの平均収入
基本報酬や加算等を含む月間売上を、平均利用者数で割って確認します。制度上の算定条件は、自治体の最新資料や専門家による確認が必要です。

3. 固定費
利用者数にかかわらず発生する費用です。人件費、家賃、システム利用料、車両費などを整理します。

4. 利用者数に応じて増減する費用
食材費、活動費、消耗品費など、利用者数に応じて変わる費用を分けます。

損益分岐は「人数」で持つ

売上と費用を整理すると、黒字になるために必要な利用者数を試算できます。

たとえば、標準ケースでは黒字でも、利用者が2人減るだけで赤字になる場合があります。この状態では、現在黒字であることよりも、見学数、体験数、利用開始数、欠席数、終了数を週単位で確認することが重要です。

損益分岐の人数ぎりぎりを通常目標にすると、欠席や人件費上昇だけで赤字になる可能性があります。そのため、損益分岐とは別に、一定の余裕を持った警戒水準と通常目標を設定します。

人件費は削減から考えない

障害福祉事業では、必要な職員配置と支援の質を守ることが前提です。

最初に確認するのは、職員を減らせるかではありません。残業、シフトの偏り、配置不足、応援勤務、欠員による負担を数字で確認します。

利用者数が不足している場合も、受け入れ人数だけを追うのではなく、現在の利用者が継続しやすい運営条件や、見学から利用開始までの流れを確認します。

3つのシナリオで比較する

1つの予測だけでは、条件が外れたときの影響が分かりません。

・慎重ケース:利用者数が減少し、費用が増えた場合
・標準ケース:現在の状態が続く場合
・改善ケース:支援の質を維持しながら利用者数が増えた場合

3つを同じ前提で比較すると、「進む」「条件を見直す」「止める」の判断材料が明確になります。

REACHIAでは、提供された集計資料をもとに、損益分岐となる利用者数、3シナリオ、主な経営リスク、次の30日の確認事項をPDFに整理しています。

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