下請けフリーランスらに無償やり直しさせる件について思い浮かんでしまった件について 後編

下請けフリーランスらに無償やり直しさせる件について思い浮かんでしまった件について 後編

記事
コラム
前編では、下請法の目的と親事業者の義務・禁止行為について整理しました。

今回は、

報告徴収・立入検査とは何か

勧告とは何か

クリエイター・事務所が注意すべき実務ポイント

について解説します。

■ 報告徴収・立入検査(第9条)


公正取引委員会は、
下請法違反の疑いがある場合、

事業者への報告徴収

立入検査

書類提出の要求

を行うことができます。

つまり、

「問題があれば調査が入る」

ということです。

これは通報がきっかけになる場合もありますし、
定期的な監視の中で発覚することもあります。

取引記録を残す義務があるのは、
この調査に対応できるようにするためでもあります。

■ 勧告(第7条)とは?


違反が認められた場合、
公正取引委員会は「勧告」を行います。

勧告とは、

是正措置の実施

再発防止体制の構築

社内周知の徹底

などを求める行政指導です。

刑事罰とは異なりますが、
社会的信用への影響は非常に大きいものです。

そのため、企業側も体制整備を強化する流れになっています。

■ では、私たちはどう備えるべきか?


ここからが実務の話です。

下請法は「大企業だけの問題」ではありません。

規模に関わらず、
発注側・受注側それぞれが意識する必要があります。

■ 事務所・発注側が注意すべきポイント


✔ 発注内容を必ず書面・テキストで明確化
✔ 修正回数・範囲を事前に定義
✔ 支払期日を明示
✔ 検収完了のタイミングを決める
✔ 仕様変更時は追加費用の協議を行う

特に重要なのは、

「無償やり直し」を当然にしないこと。

仕様変更と初期不備は別問題です。

そこを曖昧にするとトラブルの原因になります。

■ クリエイター側が意識すべきこと


✔ 修正範囲を契約前に明記
✔ 検収完了の定義を決める
✔ 追加修正は有償であることを明文化
✔ 取引記録を保存する

感情で戦うのではなく、

「ルールを整える」

これが最も強い防御になります。

■ フリーランス新法との関係


2024年に施行されたフリーランス保護新法も、
同様に取引適正化を目的としています。

時代は確実に、

「曖昧な口約束」から
「明確な契約」へ移行しています。

■ 最後に


無償やり直しや支払遅延は、
感情の問題ではなく“制度の問題”です。

どちらかが悪者になるのではなく、

発注側は責任範囲を明確に

受注側は契約を明文化する

それが健全な取引につながります。

今回の件をきっかけに、
改めて「契約とは何か」を考える機会になれば幸いです。

前後編を通してお読みいただきありがとうございました。

もしご質問や、実務面で気になる点があれば
お気軽にコメントください。。まだ読んでいない方はこちらをご覧ください。
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