また、あの夢だ。
目が覚めた瞬間に、そう思う。 場所も、出てくる人も、追いつめられる感じも、前とだいたい同じ。
しばらく見ていなかったのに、また戻ってきた。
そして起きてすぐ、検索してしまう。 「同じ夢 何度も 意味」と。
そこで出会うのは、たいていこういう言葉です。 「未解決の課題がある」「同じことを繰り返している証拠」。
わたしは夢読みタロット鑑定師の月白(つきしろ)と申します。
今日はこの夢について、少し違う角度からお話しさせてください。
まず、こころと体のことをひとつだけ
夢の意味に入る前に、現実的なことを先に置かせてください。
つらい出来事のあとや、強いストレスが続いているときに、 同じ場面の夢を繰り返し見ることがあると言われています。
ですので、もし次のような状態が続いているようでしたら、 夢の意味を調べるより先に、相談できる場所があります。
同じ夢を見るのがこわくて、眠ること自体を避けている
起きたあとも、その夢の場面が日中ずっと頭から離れない
心当たりのあるつらい出来事があり、そのことばかり思い出してしまう
こうしたときは、精神科・心療内科・睡眠外来で相談できます。 占いは、その代わりにはなりません。
眠りそのものが崩れている場合については、別の記事にも書きました。
そのうえで、「ときどき見る」「そういえばまた見たな」という夢でしたら、 ここから先を読んでいただけたらと思います🌙
「まだ解決していない証拠」とは、わたしは読みません
はっきりお伝えしておきたいことがあります。
繰り返す夢を、「あなたが前に進めていない証拠」としては読みません。
「同じところで止まっている」「向き合えていないから何度も来る」—— そう書かれていることは多いのですが、わたしはその読み方をしません。
理由は単純です。 その読み方をすると、夢を見るたびに自分を責めることになるからです。
夢は宿題ではありません。 提出できていないから返却されている、というものではないと思っています。
それは、本当に同じ夢でしょうか
ここで、ひとつ試していただきたいことがあります。
前に見たときのことを、できるだけ細かく思い出してみてください。
同じ場所でしたか。 出てきた人は、本当に同じ人でしたか。 季節や明るさは。自分は何歳くらいのつもりでいましたか。 最後はどうやって終わりましたか。
思い出してみると、細かいところはけっこう違っていることがあります。
わたしたちが「同じ夢」と呼ぶとき、同じなのは多くの場合、 場面そのものではなく——そのとき味わう「感じ」のほうです。
追いつめられる感じ。間に合わない感じ。置いていかれる感じ。 その感触が同じだから、脳が「また同じ夢だ」とラベルを貼っている。
だとすると、見るべきなのは繰り返しではなく、違っているところです。
変わったところに、情報があります
次に同じ夢を見たとき、こんな変化があるかもしれません。
前より短かった
途中で逃げ切れた、あるいは逃げなくても平気だった
前は必死だったのに、今回はどこか他人事だった
出てくる人が別の誰かに変わっていた
夢の中で「これ、前にも見たな」と気づいていた
こうした変化は、あなたのほうが動いた印です。
同じ夢を見続けているように感じても、 まったく同じ状態のまま止まっている人は、たぶんいません。
反対に、まったく変化がないと感じるなら、それも情報です。 その場面が扱っているものは、いま手をつけられる場所にはないのかもしれません。 そのときは、置いておいて大丈夫です。
わたしなら、こう読み解きます
こうした夢に寄り添うように出てくるのが、「月」というカードです。
夜空に月がかかり、地上では犬と狼が吠えている。 手前の水辺からはザリガニが這い出してきて、 そして二本の塔のあいだを、細い道が奥の丘へと続いていきます。
このカードは「不安」「はっきりしないもの」を表すとされます。 でも、わたしがいつも目を留めるのは道のほうです。
同じ場所をぐるぐる回っているように見えて、そこには道が通っている。
このカードが出たとき、わたしはこう読み解きます。
繰り返しに見えるものは、たいてい、らせんになっている。
同じ景色を通っていても、通るたびに少しずつ高さが変わっている。
真上から見れば同じ円に見えても、横から見れば進んでいる—— 繰り返す夢は、そういう形をしているのだと思っています。
今日できる、小さな一歩
ひとつだけ、試していただきたいことがあります。
次に同じ夢を見たら、前回と「違ったところ」をひとつだけ探してください。
ひとつで構いません。見つからなければ、それでも構いません。
探そうとして思い出すこと自体が、この夢の扱い方を変えていきます。
できれば、枕元にメモをひとつ。
「短かった」「今回は怖くなかった」——それだけで足ります。
3回目に見たとき、その2行が効いてきます。
おわりに
同じ夢を何度も見るからといって、あなたが立ち止まっているわけではありません。
同じ夢が来るのは、そこにまだ、
あなたが受け取れるものが残っているから—— わたしはそう考えています。
夢は同じ場所へ引き戻すために来るのではなく、 同じ道を、違う自分で通らせるために来る——
そんなふうに読み直していただけたら、うれしく思います🌙
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
月白