介護  限界を超えた不毛な戦い

記事
ライフスタイル
 私は2年ほど前まで祖母、父、母、義父、義母、叔父、叔母、7人のお年寄りを介護して来ました。
 毎日、汚物の処理に追われ、自分が壊れそうになってもたった一人で誰にも頼れず、お金もなく無我夢中で目の前にいる家族の世話をしていました。
 いつも1分でもいいから横になりたいと思っていました。体力を減らさないように、私が病気になったら目の前にいる誰にも頼れる人もない老人はどうなるのか・・・

 たった一人で孤軍奮闘していました。誰かに愚痴を言いたくても
相談の電話はいつもいっぱいで話し中。夫にも子供にも一言も言えませんでした。なぜって誰も要介護の老人にどう接したら良いか分からないからです。
私の大変な顔を見るだけでも憂鬱な気分になってしまうのに、話なんか聞くどころではありません。そんな私に対して、出来る事は見て見ぬ振りをするだけです。
 私も愚痴をこぼしたところで分かって貰えるとは思っていませんでしたし、
話をして意見が合わなければ体力、気力が失われるだけだと思っていましたから、何も言えませんでした。ただ一人で介護と向き合うだけで、事態を好転させる考えも気力もありませんでした。

 介護から解放され、今思う事は家族以外の誰かに『苦しいよ』と一言でいいから、聞いてもらいたかったという事です。もし、その一言が言えたら私の介護は変わっていたと思います。
 今、現在、介護で苦しんでいらっしゃる方にお伝えしたいのは、第一に、出来るだけ体力を温存していただきたいという事です。そして、1分でも2分でもいいから横になって、伸びををして、深呼吸をして頂きたいという事です。
 第二に家族に愚痴はこぼさないで欲しいです。なぜってお分かりになると思いますが、介護している母親を見て誰よりも心を痛めているのはそばで見ている家族だからです。何かしてあげたい、でもどうしたら良いか対応できないしんどそうな母親を見て、日々、心を痛めているのは何も手出しすることができないでいる家族なんです。後ろめたく思いながら何もできない自分に頭を悩ませているんです。
 第三にカウンセリングは受けないで欲しいという事です。立派な教育を受けた臨床心理士でも経験がなければ、通り一遍な返答しかできません。相談したところで、肩すかしを食らってしまうだけです。それにカウンセリングはたいへんなエネルギーが必要になります。そんな力を使うのだったら眠って下さい。

 そして、もし3分5分時間ができたら、一言でいいです。『私、辛いです。
助けて欲しいです。』と家族以外の相談を受け付けている所に電話してみてください。ご自分と家族、介護なさっているお年寄りを救うためにも、心に溜まったものを吐き出して下さい。始めは何を話していいのか分からないと思いますが、一回『辛いよ』と言うだけで、明日からの身の拠り所が変わってくると思います。

 カウンセリングは必要ありません。それよりも体力を落とさない事と『苦しいよ』と誰かに伝えることが一番大切なことだと思います。

                           Tomoko













サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら