サイバーセキュリティ・東側諸国ニュース 2026/11/01

サイバーセキュリティ・東側諸国ニュース 2026/11/01

記事
IT・テクノロジー

「便利アプリ」のふりをした泥棒 ― ロシアで広がる偽アプリ


「取締りの場所がわかる」「ガソリンのあるスタンドが一目でわかる」。そんな便利そうなアプリが、実はスマートフォンを乗っ取る泥棒だったとしたら? ロシアで、そんな偽アプリが見つかりました。

問題のアプリは、日本語にすると「交通警察レーダー・燃料オンライン」という名前です。地図の上に、交通警察の取締りや監視カメラ、給油所の在庫が表示されるとうたっていました。タクシー運転手や配達員が集まるチャットでダウンロード用のリンクが広まり、公式のアプリストアを通さずにインストールさせる仕組みでした。

ところが、正体は「ZloyRAT(ズロイラット)」と呼ばれる不正なプログラムでした。インストールすると、SMS(ショートメッセージサービス)を読む権限や電話を管理する権限を求めます。画面には普通のWebサイトを表示して何事もないように見せかけ、裏でこっそり動き続けます。狙いはロシアの60以上の銀行やネット通販のアプリです。銀行から届く確認コードを盗み、利用者になりすまして、お金を引き出そうとするのです。同じサイトでは「ドローン攻撃の地図」や「無料の国営VPN」を名乗るアプリも配られていました。感染しても、スマートフォンの動きが少し遅くなる程度で、なかなか気づけないようです。

隣国ウクライナでも、SNSの広告で「国の還付金」「燃料費の補償」をうたって偽サイトに誘い、不正なアプリを入れさせる詐欺が報告されています。こちらも、SMSや通知、画面の中身を見る権限を求め、銀行のアプリを遠くから操作するのが目的です。

共通点は「その時みんなが欲しい情報」

燃料不足、ドローン攻撃、国の給付金。偽アプリは、その時に人々が一番知りたい情報をエサにします。日本でも、給付金や災害情報、宅配便の不在通知などを装った偽サイトや偽アプリが数多く出回っています。

身を守るためのポイント

● アプリは公式のアプリストア(Google PlayやApp Store)だけからインストールする

● チャットやSNSで送られてきたリンクから、アプリをインストールしない

● 地図やナビのアプリが「SMSを読む権限」を求めてきたら、おかしいと考えてすぐに削除する

● 怪しいアプリを入れてしまったとわかったら、別の安全な端末から重要なサービスのパスワードを変える、場合によっては関係各所へ届け出もする

「便利そう」「お得そう」と感じるアプリこそ、一呼吸おく。それが一番の防衛です。

出典:SecLabNews、hack_less、CyberpolUA


サービス数100万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す