「辞めたほうがいい」と、部下の背中を押してきた。

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私は、長年、管理職をやっています。

・・・そう、いまも、現役です。

昼間は、会社で部下をまとめ、
夜は、こうして、カードを読む。

二足のわらじの、毎日です。

ふつう、上司というのは、
部下を、引き止めるものです。

でも、私は、逆のことも、よくやってきました。

「君は、辞めたほうがいい」

そう言って、
何人もの部下を、送り出してきたんです。

私がいるのは、IT の世界です。

この業界では、
転職が、いちばん、給料を上げやすい。

ひとつの会社に、
義理立てして、居続けることが、
その人の価値を、
かえって、下げてしまうことも、あるんです。

だから、

「ここにいるより、外に出たほうが、君は伸びる」

そう思える部下には、
自分のチームが手薄になっても、
正直に、そう伝えてきました。

・・・もちろん、つらいですよ。

伸びる人ほど、出ていく。

あとに残るのは、自分の苦労だけ。
会社の評価も下がりますしね。

それでも、
その人の人生のほうが、
会社の都合より、ずっと大事でしたから。

でも、全員に「辞めろ」と言ったわけじゃ、ありません。

「この子は、ここに残ったほうが、伸びるな」

そう思える人には、
これも正直に、
「もう少し、ここでやってみないか」と、引き止めました。

私が、見ていたのは、
会社の都合でも、
自分のチームの都合でも、なかった。

ただ、
「その人にとって、どっちがいいか」
それ、だけでした。

辞めるか、残るか。

世の中の多くの人は、
これを、ひとりで抱えています。

なぜなら、
まわりの人は、たいてい、
あなたの決断に、利害があるから。

会社は、辞めてほしくない。

家族は、安定していてほしい。

転職をすすめる人は、転職させたい。

・・・みんな、それぞれの立場で、
あなたに、ものを言う。

「あなたにとって、どっちが幸せか」だけを、
まっすぐ考えてくれる人は、
じつは、ほとんど、いないんです。

何年も前に送り出した部下から、
ずいぶん経って、メールが来たことがあります。

「あのとき背中を押してもらって、
ほんとうに、よかったです」

・・・その一行を読んだとき、
ああ、まちがってなかったな、と。

胸が、あたたかくなりました。

いま、私がカードでしていることも、
昼間、会社で部下と向き合うときと、
根っこは、まったく同じです。

私には、あなたの決断に、
何の利害も、ありません。

辞めてほしいわけでも、
残ってほしいわけでも、ない。

ただ、あなたにとって、
どっちが幸せか。

それだけを、
カードと一緒に、まっすぐ見ます。

辞めるか、残るか。

ひとりで、ぐるぐるしている夜があるなら。

・・・利害のない人間に、
いちど、話してみませんか。

📖 次回は──「人と比べてしまう自分が、いやだった。」
となりの芝生に、心がざわつくあなたへ書きます。
───────────────
辞めるか、残るか。
会社でも、家族でも、私でもなく、
「あなたにとって、どっちがいいか」だけを、
いっしょに、まっすぐ見ます。

引き止める側も、送り出す側も、やってきた私が、
あなたの本音の側に立ちます。

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