「問い合わせが少ない」と思っていたら、実は届いていなかった。この話は本当によくあります。まず5分でできる確認から書きます。
広告を足す前に、確かめておいたほうがいいことがあります。
いま来ている問い合わせを、全部拾えているかどうか。ここが抜けていると、集客を強化しても穴から漏れ続けます。しかも取りこぼしをなくすほうが、広告を増やすより費用がかかりません。
取りこぼしは、2種類しかない
「届いていない」か、「届いているが動けていない」か。このどちらかです。
順番としては、まず前者を潰します。後者は仕組みや体制の話になりますが、前者はたいてい設定の問題なので、今日中に解決できることが多いからです。
まず、自分で送信テストをする
5分で終わります。そして、ここで問題が見つかることが本当に多いです。
ポイントは、普段使っていないアドレスから送ることです。自社のアドレスから送ると通ってしまい、外部からの送信で起きている問題に気づけません。
そして、通知が何分後に届くかを計ってください。10分以上かかっているなら、その時点で遅すぎます。
迷惑メールフォルダも必ず見てください。経験上、ここに入っているケースが最も多いです。
スマホからも一度送ってみてください。パソコンでは問題なく見えるフォームが、スマホでは項目が画面からはみ出していて、送信ボタンが押せない状態になっていることがあります。
通知が届かない、3つの典型
自動送信されるメールは、そもそも迷惑メール判定を受けやすい性質があります。人間が書いたメールとは特徴が違うからです。
そして宛先です。1人だけに設定していると、その人が休んでいる日は誰も気づけません。これは設定を変えるだけなので、今すぐ直せます。
3つ目は送信サーバーの設定です。レンタルサーバーの標準設定のまま使っていると、届きにくい場合があります。ここは少し専門的になるので、送信テストで問題が確認できてから対処すれば十分です。
いちばん確実な対策
メール通知だけに頼らないことです。
通知を送ると同時に、別の場所にも記録を残しておく。そうすれば、メールが届かなくても、そちらを見れば気づけます。片方が落ちても、もう片方で拾える形にしておくのが確実です。
初動の速さが、いちばん効く
問い合わせをした人は、たいてい他社にも送っています。
つまり、先に返したところが有利になります。内容の良し悪しより、まず返ってきたかどうかが効きます。
5分以内に返せれば、相手はまだ調べている最中です。話がそのまま続きやすい。1時間以内でも十分間に合います。
一方、翌営業日になると、すでに他社と話が進んでいることが多いです。同じ内容を返しても、結果が変わります。
とはいえ、全部を5分以内に返すのは現実的ではありません。ここで効くのが、次に書く「誰が返すか」の話です。速さは根性ではなく、体制で決まります。
完璧な返信を目指さない
速く返せない理由の多くは、ちゃんとした回答を作ろうとしているからです。見積りを出さないと返せない、日程を確認しないと返せない、と考えると、どうしても後回しになります。
ここは分けたほうがいいです。まず受け取った旨だけを返す。「お問い合わせありがとうございます。内容を確認し、本日中にあらためてご連絡します」。これなら1分で書けます。
相手が知りたいのは、まず届いたかどうかです。中身の回答は、そのあとで構いません。
誰が返すかを、先に決める
全員に通知が飛ぶ状態は、一見よさそうに見えます。誰かが気づくだろう、と。
ところが実際には、全員が「誰かが返すだろう」と思って止まります。人数が少ない会社ほど、ここが曖昧になりがちです。
決めておくのは2つです。一次対応の担当と、その人が不在のときの代理。これだけで、お見合いはかなり減ります。
そして、対応済みかどうかが見える状態にしておく。これがないと、返したつもりで返していない、という事故が起きます。
1人の会社でも、決めておく意味がある
「うちは自分1人だから関係ない」と思われるかもしれませんが、そうでもありません。
1人の場合に起きるのは、お見合いではなく後回しです。手が離せないときに通知が来て、あとで返そうと思って、そのまま忘れる。これが一番多い落ち方です。
対策としては、返す時間を決めてしまうのが有効です。朝いちばんと、夕方。1日2回そのタイミングで一覧を開く、と決めておく。速さでは劣りますが、落とすよりはるかにましです。
項目を減らすほど、問い合わせは増える
会社名、部署名、役職、氏名、フリガナ、電話、メール、住所、予算、希望時期。ここまで並んでいると、入力の途中で閉じられます。
入口は3項目で足ります。名前、連絡先、相談内容。それ以外の情報は、返信のときに聞けば済みます。
「先に予算を知っておきたい」という気持ちは分かるのですが、その1項目のために何件の問い合わせを失っているかは、見えないので気づけません。
送信したあとに、何が起きるか
送った側は、届いたかどうか分かりません。ここで不安になると、念のため他社にも送ります。
やることは単純で、いつ返信が来るのかを書いておくだけです。「1営業日以内にご返信します」の一文があるだけで、待ってもらえます。
自動返信のメールにも、同じことを書いておきます。受け付けた内容をそのまま載せておくと、相手の手元にも記録が残るので、問い合わせ内容を忘れられません。
記録を、一覧に残す
メールの受信箱は、作業の管理には向いていません。
理由は、「まだ返していないもの」が一目で分からないからです。既読にしただけで対応した気になりますし、他のメールが来ればすぐ下に流れます。
一覧に記録して、状態の列を作る。未対応が赤く見えるだけで、落ちる件数が変わります。
持たせる列は、5つで足ります
受付日時、名前、内容、担当、状態。これだけです。
細かく分類したくなりますが、増やすほど記入されなくなります。特に「状態」の選択肢は、未対応・対応中・完了の3つに絞ったほうが機能します。
そして、この一覧はフォームから自動で埋まる形にしてください。手で転記する方式にすると、忙しい日に転記が飛びます。そして飛んだ日に限って、大事な問い合わせが来ています。
もう一つの利点
一覧があると、あとから数えられるようになります。
月に何件来ているのか。どの内容が多いのか。どれくらいの割合が成約しているのか。この数字は、広告を出すかどうかを判断するときの材料になります。
よくある失敗① 通知メールだけで回そうとする
メールは、届かないことがあります。そして届いても、他のメールに埋もれます。
この2つが重なると、「問い合わせが来ていない」と本気で思い込むことになります。実際には来ているのに。
よくある失敗② 項目を増やして精査しようとする
冷やかしを減らしたい、という動機はよく分かります。
ただ、項目を増やして減るのは冷やかしだけではありません。むしろ本気の人ほど忙しいので、入力が長いと途中で離脱します。
入口は広くして、返信の1通目で絞り込む。この順番のほうが、結果的に取りこぼしが減ります。
自分でできる範囲と、頼んだほうがいい範囲
送信テスト、通知先を複数にする、項目を減らす、送信後の画面に返信目安を書く。ここまでは自分でできますし、費用もかかりません。
そして正直に言うと、ここまでで解決してしまうケースもかなりあります。
仕組みが必要になるのは、記録の自動化から先です。一覧への自動記録、チャットへの通知、未対応が残ったときの再通知。このあたりは、手作業では続きません。
費用と期間の目安
いま使っているフォームの仕組みによって変わります。設定の見直しだけで解決する場合は、費用はかかりません。
手を付ける順番
送信テスト、通知先を増やす、担当を決める、一覧に記録する。この順です。
上2つは今日できます。下2つは、決めごとと仕組みの話になります。
チェックリスト
・外部のアドレスから送信テストをした
・通知が10分以内に届いている
・迷惑メールに入っていないことを確認した
・通知の宛先が2人以上になっている
・一次対応の担当と、代理が決まっている
・送信後の画面に、返信の目安が書いてある
・未対応かどうかが、一覧で見える
上から3つは、今日中に確認できます。
「反響が少ない」の前に
問い合わせが少ないと感じたとき、多くの人はまず広告を増やそうとします。あるいはサイトを作り直そうとします。
その前に、送信テストを1回だけやってみてください。5分です。
まとめ
取りこぼしは、届いていないか、動けていないか。まず送信テストで前者を切り分けて、通知先と担当を決めて、未対応が見える一覧を持つ。
順番としては、これだけです。そして最初の3つは、今日から手を付けられます。
「問い合わせが少ない気がする」という段階でのご相談も承っています。まず送信テストの結果をうかがったうえで、設定の見直しだけで済む部分と、仕組みが必要な部分に分けてお伝えします。設定だけで解決しそうな場合は、そのようにお答えします。
問い合わせフォーム業務効率化