虫の目、鳥の目

男も女もなく

経済的にも精神的にも自立した人になってほしいと

ずいぶん子供たちを振り回した

キラキラのキャンパスライフのためにお受験だ

精神と体を鍛えるために武道だと

この子のためと信じて与えていた未来は

振り返っって見れば

自分が手に入れることができなかった未来と

自分がもっていたかった強さだった

やり直せないことを

取り戻せない時間を

子供たちに自分を投影して

実現しようとしたんだ

人生も初めて

子育ても初めて

ぶつかり合いの毎日

「共に成長するんだよって」

人生の先ゆく人の言葉の意味が

『考えていたことより深いな』って

やっとわかるようになった

そうか、

自分が、先ゆく人の歳になったんだ

あの頃から随分と時間が経ち

沢山の経験もしてきた

それでもやっぱり

人生一巡目だけに

もがき足掻き、苦しくなるけど

だからこそ

鳥の眼を手にれることができるのかもしれない

子供たちは子供たちの人生

私は私の人生

それぞれが精一杯悔いなく生きてます。