コラム74  金融の常識非常識

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 さて、最近投資の話をする機会が増えていますが、ある程度投資を経験していると、詐欺まがいの商品やうますぎる儲け話に対してだんだん免疫がついてきます。その免疫があると、誰でも騙されにくくなって行くと思われますので、その点について話してみようと思います。 
 基本的に銀行に貯金すると利子がつきます。その利子の比率をご存知でしょうか?最近は金融政策によって金利が上昇傾向ですが、つい最近までは0.01%でした。この数字は100万円貯金していて1年間にたったの100円だけ利子がつくという意味です。先日お話しした株式の配当は3%です。また、王道のインデックス投資は長期間の平均で5%前後、毎年資産増加が見込めると言われています。住宅ローンはどうでしょうか?現在住宅ローンの相場は0.5−1.0%程度だと思われますが、近年の金利上昇に伴い今後上昇するかもしれません。仮に5000万円で35年ローンを組むと1.0%の金利の場合毎月同じ金額返すとして約6000万円返済することになります。生活に馴染みのある金融がらみの数字はこれくらいでしょうか。
 ここに列挙したような数字から大きく逸脱したものは詐欺です。たとえば「このおすすめ投資は元本保証で年利8%見込めます」とか、「1000万円を年利20%で貸し出します」とか「この投資信託は年間3%の信託報酬がかかります」とかです。最後の投資信託は詐欺とは言い切れませんが限りなく詐欺まがいの商品です。一つ一つ説明していきますと、元本保証の商品は基本的に銀行預金のような超低金利です。それにもかかわらず年利8%と言われた場合投資を少しでも勉強したことがあればすぐに詐欺だと気づくことができます。よくYouTubeの広告等でこの様な商品を宣伝していますが、絶対に手を出してはいけません。二つめの年利20%の金融ローンですがこれも相当悪どいです。仮に前の例の様に35年でローンを組んだとしたら、毎月16万円以上返して合計7000万円の返済になります。上記の1%でも金利が35年で1000万円ついてしまうので、いかに長期でお金を借りるときには金利を低く抑えることが重要であるのかと、大体の相場感をしり、高金利の借入は決して行ってはいけないとわかります。3番目の投資信託に関しても投資信託は長期保有がある程度見込まれますので手数料が高額になります。ましてや3%も信託報酬がかかってしまうと株式のリターンは良くても3−5%程度ですからその大半が管理会社の手元に渡ってしまいほとんど投資家には利益が残らないことになります。仮に5%のリターンで信託報酬が1%の場合(これでも高い)と3%の場合を35年の長期保有で計算してみましょう。わかりやすくするため税金は除きます。1000万円投資しその後積立はしなかった場合の計算ですが、信託報酬1%の場合は資産が約4000万円に膨れ上がります。これが信託報酬3%で計算すると大体2000万円程度です。後者は前者に比べて実に2000万円投資信託会社に多く手数料支払っていることになります。これほど信託報酬つまり手数料は知っておかなければ大損をする存在なのです。近年信託報酬0.1%程度の超格安手数料の投資信託もありますので、そちらをネット証券で購入することがインデックス投資の王道となっていますが、そのことを知らないと証券会社の窓口でぼったくり信託報酬の投資信託を勧められることになります。
 金融リテラシーの基本としてno risk-no return、low risk-low return、middle risk- middle return、high risk-high returnというのがあります。貯金はほぼほぼno risk、株式投資はmiddle riskくらいだと思います。Middle riskというのは資産が30%くらいは暴落する可能性がある(100年に一度の確率だったとされるリーマンショックの時は50%前後)商品です。その程度のriskを抱えて受容した投資家が得られるリターンが年利5%程度です。そういったリスクとリターンの関係をしっかり理解していれば、詐欺や悪徳商品に騙されなくなります。日本人は長く続いたデフレの影響で金融リテラシーが世界平均より低いと言われています。今後はインフレの時代が来ることも予想されていますので、投資をつうじて自身の金融リテラシーを向上させることが急務であると感じています。

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