事業を引き継いだら最初に何をする?

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ビジネス・マーケティング
1. 初めに…
私は父の急逝をきっかけに、思いもよらず会社を継ぐことになりました。まるで準備もなく、心の整理もつかぬまま、気がつけば社長室のデスクに座っていました。

事業継承という言葉の響きにはどこか重厚な雰囲気がありますが、実際に私が最初に直面したのは「混乱」と「不安」でした。誰がどの業務を担っていて、どんな約束が社内外にあるのか、全貌が見えないまま時間だけが過ぎていく。そんな感覚でした。

2. まず最初にやったこと
私がまず行ったのは、「現場の声を聞く」ことでした。会議室ではなく、作業場や店舗のスタッフルーム、時には倉庫にも足を運びました。現場スタッフは戸惑いながらも、率直な思いや課題を語ってくれました。

その中で見えてきたのは、「社内の本当の動き」と「スタッフの気持ち」でした。数字だけでは見えない現場のリアル。これを知ることが、これからの舵取りに不可欠だと感じたのです。

3. 次にしたことは「見える化」
前社長の頭の中にだけあったような経営判断や仕組みを、書き出し、整理し、共有することにしました。帳簿、契約書、営業のルート、スタッフの配置、すべてを一つ一つ確認しました。

これにより、何が強みで、何がリスクなのかが明確になってきました。まるで部屋の片付けをしているような感覚でしたが、実はこれが「再スタート」への第一歩だったのです。

4. 最後に…
「継ぐ」とは「真似る」ことではなく、「進化させる」ことだと今では思います。尊敬はするが、盲目的にはならない。今の時代に合った判断をし、社員とともに新しいビジョンを描く。

そのためにも、まずは“目と耳と足”を使って、会社の今をまっすぐに知ることが、すべてのスタートです。


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