自由に過ごせる時間があるのに、なぜか苦しい。
予定がない日はゆっくりできるはずなのに、落ち着かない。
何かをしなければと思いながら、結局何もできず、自分を責めてしまう。
そんな経験はありませんか?
うつ病を抱えていると、日常生活を送るだけでも大きなエネルギーが必要になることがあります。
以前なら簡単にできていたことが難しくなったり、少し頑張っただけで疲れ果ててしまったりすることもあります。
だからこそ、自分のペースで過ごせる自由な時間は大切です。
しかし、自由な時間があることと心に余裕があることは、必ずしも同じではありません。
❇️自由な時間があっても、心は休めない自由に過ごせる時間があると、つい「有意義に使わなければ」と考えてしまうことがあります。
せっかく時間があるのだから、家事をしよう。
趣味を楽しもう。
勉強をしよう。
後回しにしていた用事を片づけよう。
そうして、いつの間にか自由な時間を予定で埋めてしまいます。
もちろん、何かに取り組むことは悪いことではありません。
好きなことを楽しんだり目標に向かって進んだりすることは、生活に喜びを与えてくれます。
けれど何もしない時間まで「無駄だった」と感じるようになると、心は休まる場所を失ってしまいます。
身体は横になっていても、頭の中では「今日も何もできなかった」「もっと頑張らなければ」と考え続けている。
それでは、休んでいるつもりでも気持ちが疲れてしまうのです。
本当に必要なのは、何かをしなくても自分を責めずにいられる時間なのかもしれません。❇️余白がないと、ちょっとしたことでも苦しくなる余白がない生活というと、予定がぎっしり詰まっている状態を想像するかもしれません。
しかし、心の余白は予定の数だけで決まるものではありません。
例えば、ひとつ用事をこなしただけなのにほかのことができなかった自分を責めてしまう。
予定どおりに起きられなかったことで、一日すべてが失敗だったように感じてしまう。
そんなとき、ひとつの出来事が心の中で大きな負担になっていることがあります。
うつ病の症状には波があります。
昨日できたことが今日できるとは限りません。
調子がよい日もあれば、思うように身体が動かない日もあります。
その変化を考慮せず、毎日同じように行動しようとすれば、無理が重なってしまうこともあります。
だからこそ、予定を立てるときには用事をこなす時間だけでなく、休む時間や予定どおりに進まなかったときの余裕も考えておくことが大切です。
予定をひとつ終えたあと、何もしなくていい時間がある。
それだけでも気持ちの負担は変わってくるかもしれません。
❇️
「できること」を全部やらなくてもいい調子がよい日には、普段できないことまで片づけたくなることがあります。
洗濯もできそう。
掃除もできそう。
仕事も進められそう。
動けることがうれしくて、つい頑張りすぎてしまうのです。
けれど、できることが三つあっても、三つともやらなければならないわけではありません。
ひとつできたら、そこで休んでもいい。
途中で疲れたら、残りは別の日に回してもいいのです。
大切なのは、その日にどれだけのことをこなせたかだけではありません。
無理を重ねず、明日以降の自分にも余裕を残せたかどうかという視点も必要です。
もちろん、仕事や家事など、簡単には減らせない負担もあるでしょう。
自分ひとりで抱え込まず、周囲の人や支援を頼ることも大切です。
余白をつくることは、すべてを自分の努力で解決することではありません。
今の自分に必要な助けを受け入れることもそのひとつです。
❇️
何もしない時間にも意味がある私たちは、何かを成し遂げたときに、自分の一日を肯定しやすいものです。
仕事が進んだ。
家事ができた。
趣味を楽しめた。
誰かの役に立てた。
けれど、成果があった日だけが価値のある日なのでしょうか。
何もできずに横になっていた日も、心身を休ませるために必要な時間だったのかもしれません。
趣味に手をつけられなかった日も、何かを楽しむ気力が戻るのを待っている時間だったのかもしれません。
休息を取ったからといってすぐに元気になれるとは限りません。
心の不調が長く続くこともあります。
それでも、休むことにまで罪悪感を抱き自分を追い詰める必要はないのです。
自由な時間をすべて有意義に使おうとしなくてもいい。
予定を入れない時間があってもいい。
何かを成し遂げなくても、自分の一日を失敗と決めつけなくていいのです。
❇️おわりに❇️自由に過ごせることはとても大切です。
けれど、その自由を予定や目標で埋め尽くしてしまったら、心は休む場所を失ってしまいます。
うつ病を抱えながら生活していくには、頑張ることだけでなく無理をしないための工夫も必要です。
今日できることをすべてやらなくてもいい。
思うように動けない日があってもいい。
何もしない時間を、自分に許してあげてもいいのです。
生活をいつも満杯にしておかなくても大丈夫。あなたが安心して息をつけるように、毎日の中に少しだけ余白を残してみませんか。
その余白は、怠けている証拠ではありません。
これからも自分の生活を続けていくために、大切にしていい時間なのです。