「全社1、獲れるぞ」と言った日。 片田舎の啓の、27年で一番誇れる話

「全社1、獲れるぞ」と言った日。 片田舎の啓の、27年で一番誇れる話

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ビジネス・マーケティング
結論から言います。 あの時の約束だけは、守り切れたと、今でも思っています。

■ 店長になって、最初に伝えたこと
30坪の、小さな店舗の店長を任された時、スタッフ全員を前に、一つだけ約束をしました。

「みんなが、それぞれの力を十二分に発揮してくれたら、夏のボーナスは全社1、獲れるようにする」

正直、大きなことを言ったと思います。 実績もまだ何もない、着任したばかりの店長です。 スタッフの中には、半信半疑だった人もいたはずです。

それでも、続けてこう言いました。

「だから、目標達成は自分のためだと信じて、やってみてほしい。そして結果が出た時は、最高の見返りがあると思ってほしい」

■ 毎月、積み重ねた結果
着任してから半期の間、毎月、目標を達成し続けました。

最初にやったのは、全員でのミーティングでした。 誰が何を得意としているか、一人ひとりの力をどこで活かせるか、話し合いながら、担当を組み直していきました。 そして、全スタッフが、何かしらのリーダーを担う制度を作りました。 接客リーダー、ディスプレイリーダー、在庫管理リーダー。 役割を持つことで、一人ひとりが、自分の持ち場に責任を感じてくれるようになりました。

朝礼では、毎日、同じことを伝え続けました。 店のあるべき姿、そのために今月やるべきこと、そして今日やるべきこと。 一度言って終わりにせず、毎朝、繰り返しました。

我々がターゲットとする層の商品構成にするため、一から見直しました。 ディスプレイやレイアウトも変え、お客様が自然と手に取りやすい動線を作りました。 早朝には、スタッフ全員を集めて、色々な勉強会も開きました。

一つひとつは、地味な積み重ねです。 それでも、月を追うごとに、店の空気が変わっていくのが分かりました。 最初は言われたことをこなすだけだったスタッフが、自分から「ここのディスプレイ、変えてみていいですか」と提案してくるようになりました。 リーダーを任されたことで、誰もが、店を自分ごととして見るようになっていったんだと思います。

一人でできることではありません。 スタッフ一人ひとりが、自分の持ち場で、力を発揮してくれたからこその結果でした。

■ 約束を守るために、経営陣に掛け合った
結果が出た以上、今度は自分の番でした。

約束した通り、スタッフのボーナスを、全社でも上位の水準にできるよう、経営陣に掛け合いました。 簡単な交渉ではありませんでしたが、不採算店から増収増益させた結果という、何より強い裏付けがありました。

最終的に、私の店舗のスタッフは、全員会社でも上位のボーナス額を獲得。特にサブリーダーは、他の店舗の店長よりも上位の金額を支給してもらえることになりました。

■ 信じてもらえた、という手応え
ボーナスの額を伝えた時、スタッフから、色々な言葉をもらいました。

「ありがとうございます。毎月プレッシャー半端ないけど、報われました」

そう言ってくれたスタッフがいました。 毎月の目標達成を、プレッシャーとして受け止めながらも、ちゃんとやり切ってくれていたんだと、改めて思い知らされました。

「やったらちゃんと答えてくれるんですね」

ある一人は、そう言って笑っていました。 この一言を聞いた時、こちらこそ、救われるような気持ちになりました。

「もっとやれば、もっともらえるんですか?」

そう聞いてきたスタッフもいました。 欲が出てきたその表情を見て、正直、嬉しかったです。 一度結果が出たことで、次も頑張ろうという気持ちに、ちゃんと火がついたんだと感じました。

自分が伝えたことを、スタッフがしっかりやり切ってくれれば、結果が出る。 そして、約束したことは、必ず守られる。 その両方が、ちゃんと繋がった瞬間でした。

■ 今も、誇れる話として
27年の現場経験の中で、色々な出来事がありました。 うまくいかなかったことも、たくさんあります。 それでも、この時のことだけは、今も誇れる瞬間として、はっきり覚えています。

スタッフを信じて、約束したこと。 スタッフが、その約束を信じて、力を発揮してくれたこと。 そして、責任者としてスタッフを裏切らなかったこと。
責任者として信用を得られたと確信できたこと。

この循環が、一度でも実現できたことは、自分にとって、何より大きな財産です。

もしよければ、あなたにも、誰かと交わした約束を、しっかり守り切れた経験があれば、コメントで聞かせてください。
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