57 あなたが納得する条件になるまであきらめずに交渉するその②
まず最初に相手から売りオファーを受け取ったときに、相手が譲歩してくれそうか、それとも譲歩をしてくれる気配がないか、つまり交渉がスンナリといけそうな相手なのかほとんど分かりません。
そのうえ、最初に受け取ったオファーが公正な条件のものかは判断がくだせません。相手からの売りオファーの条件があなたが想定より厳しい場合や、相手の提示額・数量が予想以上の場合には、すぐにカウンターオファーで具体的な希望金額をあえて提示しません。
そんな時は、たとえば仕様や購入数量を再チェックして、再度の売りオファーをお願いして、相手から新価格を提示してもらうのも交渉のテクニックの一つです。
つまり、こちら(あなた)から希望金額を提示すると、その金額を最安値とした交渉になり、さらに安くできるチャンスを逃す可能性があるからです。
日本人はこうした国際ビジネスにおける交渉が苦手といわれていますし、海外のビジネスマンに与しやすい相手とみらているのも事実です。
とにかく、すぐに妥協するのではなく、当初に想定したあなたの希望の条件に近づけられるように粘り強く交渉していきたいものです。
★★次にあくまで標準的なやり取り例です。
最初のオファー (イタリアのカジュアルメーカーの提示)
イタリアのメーカー (Moda Charms Italia):
"Dear Mr. Suzuki,
Thank you for your interest in our latest collection of enamel charms, model 'Stella'. We are pleased to offer them at €5.00 per piece, with a minimum order of 50 pieces.
Shipping to Japan will be an additional €25 via standard airmail. Payment is required upfront by bank transfer. Delivery usually takes 2-3 weeks after payment.
This offer is valid for 7 days.
Best regards,
Sales Team
Moda Charms Italia"
訳文:
「鈴木様
弊社の最新エナメルチャーム、モデル「ステラ」にご興味をお持ちいただきありがとうございます。1個あたり5.00ユーロでご提供いたします。最低注文数は50個です。
日本への送料は、通常航空便で追加25ユーロです。お支払いは、銀行振込による前払いをお願いしております。通常、お支払い確認後2~3週間でお届けいたします。
このオファーは7日間有効です。
敬具
モーダ・チャームズ・イタリア 営業チーム」
カウンターオファー (日本の個人事業主・鈴木さんの提案)
日本の個人事業主 (Mr. Suzuki / Suzuki's Online Shop):
"Dear Sales Team,
Thank you for the offer for the 'Stella' charms! They are really charming and would be perfect for my online shop.
I'm very keen to place an order, but 50 pieces is a bit much for a first try. Would it be possible to order 30 pieces instead? If so, would the price still be €5.00 per piece?
Also, for payment, would you accept credit card or PayPal? Bank transfers can be a bit complicated for a small business like mine.
Thanks for your understanding!
Best regards,
Mr. Suzuki
Suzuki's Online Shop"
訳文:
「営業チーム様
「ステラ」チャームのオファーありがとうございます!本当に魅力的で、私のネットショップにぴったりだと思います。
ぜひ注文したいのですが、初回としては50個は少し多いです。代わりに30個で注文することは可能でしょうか?もし可能でしたら、価格は1個あたり5.00ユーロのままでしょうか?
また、お支払い方法ですが、クレジットカードまたはPayPalはご利用いただけますか?私の様な小さな事業では、銀行振込は少し手間がかかります。
ご理解いただけると幸いです!
よろしくお願いいたします。
鈴木(スズキのオンラインショップ) 」
カウンターオファーへの返答 (イタリアのカジュアルメーカーの返答)
イタリアのメーカー (Moda Charms Italia):
"Dear Mr. Suzuki,
Thank you for your counteroffer. We appreciate your enthusiasm for our 'Stella' charms!
We can make an exception for your first order and accept a quantity of 30 pieces, but the price per piece would be €5.50 due to the smaller volume. The shipping cost remains €25.
Good news regarding payment: We can indeed accept PayPal! This makes things easier for both of us.
Let us know if these terms work for you.
Best regards,
Sales Team
Moda Charms Italia"
訳文:
「鈴木様
カウンターオファーありがとうございます。「ステラ」チャームへの熱意に感謝いたします!
初回のご注文に限り、特例として30個の数量を受け入れさせていただきます。ただし、少量のため、1個あたりの価格は5.50ユーロとなります。送料は25ユーロのままです。
支払いについては良いお知らせです。PayPalでの支払いを承ることができます!これで私たち双方にとって手続きが簡単になりますね。
これらの条件でよろしければ、お知らせください。
敬具
モーダ・チャームズ・イタリア 営業チーム」
最終的な合意またはさらなる交渉
この後、鈴木さんはイタリアのメーカーの最新の提案(30個を1個5.50ユーロ+送料25ユーロ、支払いPayPal)を受け入れるか、あるいはさらに別の提案(例えば、送料について交渉するなど)をするかを選べます。
このように、数量、単価、送料、支払い方法、納期といった条件について、お互いが納得できるまでやり取りを重ね、最終的に取引が成立します。
「オファー」とは?: 売り手から「この条件で売りたいです!」と提示されること。
「カウンターオファー」とは?: そのオファーに対して「もう少しこうなりませんか?」と買い手(あなた)が条件を提示し直すこと。
国際取引で交渉する主な項目:
数量 (Quantity):何個買うか。
単価 (Price per piece):1個あたりの値段。
送料 (Shipping Cost):商品を送ってもらう費用。
支払い方法 (Payment Method):どうやって支払うか(銀行振込、PayPal、カードなど)。
納期 (Delivery Time):商品が届くまでの期間。
小さな変更でも交渉の余地あり!: 最初から大口でなくても、交渉次第で相手も柔軟に対応してくれることがあります。
支払いは便利に!: 銀行振込が一般的でも、PayPalやカード払いを交渉してみる価値はあります。海外送金手数料や手間が省けますからね。
このようなやり取りをすることで、あなたのビジネスにとってより良い条件を引き出せる可能性があります。難しく考えずに、まずは「聞いてみる」ことから始めてみてください!