競合が少ない市場は、本当に狙い目なのか?

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ビジネス・マーケティング
競合が少ない市場は、本当に狙い目なのか?
新しい商品や事業を考えているとき、競合が少ない分野を見つける。
「ここなら勝てるかもしれない」と感じることがあります。
その可能性を調べるために、もう一つ確認したいことがあります。
顧客は今、その仕事をどう進めているのでしょうか。
同じ商品が見つからなくても、手作業、内製、外注などで対処しているかもしれません。
競合企業と、顧客の選択肢を見る
競合企業を調べることは大切です。
機能、性能、価格、販売方法を比較すれば、自社の位置づけを考える材料になります。
あわせて調べたいのが、顧客の現在の対処方法です。
社内で作業している。 既存設備を工夫して使っている。 外部の会社に頼んでいる。 困りごとを受け入れながら続けている。 対応を先送りしている。
これらを確認すると、何と比較される商品なのかが見えてきます。
架空例:専用装置が少ない用途を見つけた
ここからは説明用の架空例です。
あるメーカーが、工場の確認作業を自動化する装置を考えています。
専用商品を販売する会社は、あまり見つかりませんでした。
ところが現場に聞くと、担当者が既存の測定器と表計算ソフトを組み合わせて作業していました。
新装置は作業時間を短くできそうです。
一方で、現場からは次の話が出ました。
「今の機器なら、品種が変わっても調整できる」 「新しい装置の使い方を覚える時間が取れない」 「作業は月に数回なので、今の方法でも対応できている」
現在の方法には手間がありますが、柔軟性や慣れという利点もあったのです。
自動化できることに加えて、その方法から切り替える意味を確かめる必要があります。
最初に聞きたい四つの質問
顧客には、例えば次のように聞いてみます。
①最近、その作業をしたときの流れを教えてください。
②どこで時間や手間がかかりましたか。
③今の方法で、助かっている点は何ですか。
④別の方法を検討したことはありますか。そのとき、どう判断しましたか。
不満だけでなく、今の方法のよいところも聞きます。
提供側には古く見える仕組みでも、現場では必要な条件を満たしている場合があります。
切り替えるときの負担も確認する
新しい商品が優れていても、導入には準備が必要なことがあります。
設定や設置。 作業手順の変更。 利用者への教育。 社内承認。 既存設備との接続。 保守の体制づくり。
顧客が比較するのは、本体価格や性能だけとは限りません。
誰が準備し、誰が使い、誰が費用を負担するのかも確認します。
利用者が便利だと感じても、導入を決める人が別にいる場合があるためです。
「競合が少ない理由」は、仮説を分ける
競合が少ない理由には、いくつかの可能性があります。
まだ十分な商品が提供されていない。 顧客が既存の方法で対応できている。 用途ごとの条件が違い、共通商品にしにくい。 導入や保守に負担がかかる。 そもそも調べ方が狭く、別の呼び名の商品を見落としている。
どれが当てはまるかは、調査前には決められません。
「競合が少ない」という観察と、「事業機会がある」という仮説を分けて残しましょう。
顧客が変えたい条件を探す
調査が進んだら、どんな変化があれば、今の方法を見直すのかを確認します。
生産量が増えたとき。 担当者が替わったとき。 品質のばらつきが問題になったとき。 新しい取引条件への対応が必要になったとき。
これらも、確認するための仮説です。
実際に起きた出来事や、現在の検討状況を聞き、購入の約束と混同しないようにします。
今日の実践
検討中の商品を一つ選び、次の三つを書いてください。
1.顧客が現在使っている方法 2.その方法の困る点と、助かっている点 3.方法を変えるきっかけになりそうな条件
分からない部分は、次に聞くことです。
競合企業の一覧に、顧客の現在の対処方法を加える。
そこから、自社商品が選ばれる理由を考えてみましょう。
MLEでは、こうした顧客理解と市場調査を商品企画へつなげる考え方を発信しています。まずは比較表に「今の方法」という行を一つ加えてみてください。
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