お宮参りで、赤ちゃんから見て父方のお祖母さんに当たる方が、赤ちゃんを抱っこしてその二人を包むように掛けて背後で紐を結ぶ着物を「うぶぎ」という。あるいは、祝い着と言ったり掛け着と言ったりする。
それを、大手レンタル会社は、「産着」と表記して大々的にインターネットなんかでレンタルを謳っている。
「うぶぎ」って何?
産着、とは。
厳密にいえば、産湯を使うときに着せる白い木綿の着物である。大人でいう浴衣。赤ちゃんの繊細なお肌を考慮して、やわらかい木綿の染料などを使わない白い比較的薄い生地で作ったものなのだ。俗に、ガーゼと呼ばれている生地。
では、お宮参りでいうところの「うぶぎ」って何?
そちらは「初着」と書いて、「うぶぎ」と読む。思春期真っ盛りの青い青少年たちが、淡い初恋談議に「お前、初だよなw」っていうときの「うぶ」。初めて大人物と同じ生地を使って、賢く健康な大人に育ってほしいという願いを込めて、その出発地点、何にも穢れていない、世知辛い世間など何も知らない無知である状態を意味している。心が「うぶ」なんですよ。
それじゃあ、普段に赤ちゃんが来ている着物は何? 産着じゃないの?
厳密にいえば、普段赤ちゃんが来ている着物は、「抱き着」という。こちらは、白に特定せず、柄のある着物でもOK。
とある質問箱で、産着を産まれた時に着る着物、と解説されていたが、厳密にいえば、それは抱き着であり、産湯に使うのが産着。
そんなことを言い出すと、知識の押し付け、知ったかぶりって言われるから、殆ど人が見ていないところで、そーっと、呟いておこう。
(令和6年9月)