ワイ「先日ネットでワイヤレスイヤホンを買いました。」
助手「へぇ。買ったんだ。」
ワイ「使い心地も良くてとても満足だったのです。」
助手「良かったね。」
ワイ「そしたら1週間もしたあたりで充電中に異常な発熱。」
助手「ヤバいじゃん。」
ワイ「速やかにお客様相談窓口に問い合わせを入れました。」
助手「どうなったの?」
ワイ「交換対応で新しい製品に変わりました。」
助手「良かったじゃない。」
ワイ「接続設定をやり直す必要があったので面倒でしたが。」
助手「発熱したってことはヤケドとかしなかったの?」
ワイ「幸い何事もなく。」
助手「チッ。何事もなかったのか。」
ワイ「悪意を感じますよ。」
助手「どうせアナタのことだから電話で文句を散々言ったんでしょ?」
ワイ「いいえ。とても紳士的ですよ。」
助手「意外ね。」
ワイ「メーカーの対応も適切でしたからね。マニュアルはあるでしょうがそれを感じさせない丁寧な対応が好感を持てます。」
助手「気持ちよく対応してもらえるのは嬉しいよね。」
ワイ「苦情を言う時もゴールを定めておく必要がありますね。」
助手「どう言うこと?」
ワイ「商品やサービスに瑕疵があって苦情を申し立てる場合、『自分は何を求めるのか』を決めておくという意味です。」
助手「慰謝料500万円。」
ワイ「例えば以下のようなゴールが考えられます。
・速やかに商品を交換してほしい
・返金対応してほしい
・不備を認めて(謝罪して)ほしい
・ケガの補償をしてほしい
などなど。」
助手「なるほどね。」
ワイ「社会常識的に法外な請求をしようとするのは論外です。」
助手「冗談だよ。」
ワイ「このゴールを定めておけば、自分がどのようにアプローチすべきか、相手から引き出すために対話をするかの戦略が決定します。」
助手「ただの苦情なのに?」
ワイ「相手が真摯で丁寧とは限りませんからね。その場合を踏まえての対応は必要不可欠です。」
助手「確かに。」
ワイ「そして自分が定めたゴール以上のことは求めてはいけません。」
助手「あわよくばもう少しお金もらえそう、とか?」
ワイ「それは戦略から外れた行為になりますから自滅のリスクが上がります。せっかく得たものさえも失う恐れがあります。」
助手「ふーん。」
ワイ「あまりに法外な請求を続けると業務妨害や脅迫とも受け取られる恐れが出てきますからね。」
助手「クレーマーってやつね。」
ワイ「苦情とクレームは似て非なるものです。正当な請求ならば苦情ですが、法外な請求などをするとクレームとなります。」
助手「気をつけなきゃ。」
ワイ「昔、給湯器を買い替えた時はこの戦略が生きました。」
助手「そうんなんだ。」
ワイ「その話はまた明日。」
助手「え?」
ワイ「意外と尺が伸びそうなので。」
助手「その対応が苦情案件だわ。」