知らないと必ず後悔する！方位で変わる日照の効果
記事ライフスタイル
ココナラブログの
「知らないと損をする！日照で得られる4つの効果」
に書いたように
太陽の恵みの日射熱を有効に利用することで
冬暖かく夏涼しい家が出来ます
太陽熱の有効利用の重要なポイントは窓の向きです
窓の向きによって日射取得に大きな差が出来ることをしっかり認識することで
窓を選択し決定する時の重要な指標とすることが出来ます
1、方位がそんなに大切ですか？
「方位がそんなに大切ですか？」そう思いますね
経験値としての理解はあっても
数値や目で見ることのできるデータを提示することが
これまで上手く出来ませんでした
2、ホームズ君の日射熱室内取得シミュレーション
ホームズ君の日射熱室内取得シミュレーションを利用すると
方位による日射熱室内取得の差を
明確に表現できることに気づきました
実際に見ていきましょう
2-1、田の字シミュレーション
4畳半の正方形の部屋にW1.65mxH2.0mの窓を外壁の中央に設けました
その窓が東、南、西、北に向くように4部屋を田の字型に配置しました
地域は東京で設定しています
この状態で日射熱室内取得がどのようになるか
やってみましょう
※資料はアトリエコジマブログより転載しました
冬至12月22日の日射熱取得
冬至12月22日の日射熱取得の累計は下のようになります
南 7029Wh（100％）
西 2928Wh（42％）
東 1255Wh（18％）
北 856Wh（12％）
北の窓は南の窓に比べて12％しか日射取得できません
冬至12月22日の日射熱取得（30分毎）
冬至12月22日の日射熱取得を30分毎の
アニメーションで表示しそれを動画にしました
南の窓からの日射は他の方位を圧倒する日射取得になっています
11時から14時の間の日射取得は600Whを超える数値となっています
南の窓は「だれでも拾えるお金」の例えに出てくる
600Wの電気ストーブとはこのことだったのですね
高断熱高気密の魔法瓶のような家にすれば
この熱量だけでも相当暖かくすごせることに成ります
南の窓は「だれでも拾えるお金」
南の窓は「だれでも拾えるお金」
パッシブソーラーで有名な松尾和也さんの名言です
関東地方の南向きの1.8ｍｘ1.8ｍの掃き出し窓は
600Wの電気ストーブの効果があるという事です
下の「知らないと損をする！日照で得られる4つの効果」も参照ください
南の窓は夏涼しい
冬暖かく夏涼しい家を作るのには
日射遮蔽が重要です
日射遮蔽の庇を付けておけば南面の窓の方が
他の面の窓よりも日射取得が少なく涼しいという事もあります
夏至6月22日の日射熱取得の累計は下のようになります
南 2454Wh（100％）
西 2762Wh（113％）
東 2457Wh（100％）
北 2506Wh（102％）
若干ですが南の窓の方が北の窓よりも日射取得
が少なくなっています
ちょっと不思議ですね
下の動画を見ると理由が分かります
日射熱室内取得夏至30分毎
夏至の日射熱室内取得を30分毎のアニメで
シミュレーションしています
夏至の場合日の出日の入りが
東西のラインよりも北側によっていて
北や東や西の窓からも日差しが入って来ていることが分かります
南の窓の日射取得が少ないのは庇による日射遮蔽効果です
図で解るように東、西、北にも庇はついているのですが
東、西、北からの日射は太陽高度が低くなるので
庇による遮蔽効果はありません
南面の窓の庇の日射遮蔽効果
南面の窓に庇を付けた場合
太陽高度が高い正午前後には
庇に遮られて部屋には日照が入りません
昔々からの知恵ですが
利用しないと損をする技術です
まとめ
昔々の住宅では断熱や暖房の技術が未熟でした
その中でも少しでも心地よい家になるようにと
南側の窓からの日射を大事にした設計が行われていました
断熱や暖房の技術が発達して
日照に頼らなくても快適な住宅が出来るようになり
少し日照への配慮が少なくなりました
そしてまた
環境問題、カーボンフリー、SDGｓなど省エネ意識の向上を受けて
日射取得の技術に再び焦点が当たるようになりました
少し前には「地球は寒冷化して氷河期が来る」といわれていました
その少し前には「石油が30年後には枯渇する」といわれてパニックになりました
実際にはそうなっていませんので
今度の「地球は温暖化している」も素直に聞き入れる気にはなりません
ともあれ「太陽に素直に、太陽の恵みを生かした住まい」にすることは
大いに賛成です
ホームズ君などのシミュレーションの技術を利用して
太陽に素直な省エネになる冬暖かく夏涼しい家を実現したいものです
