Claude Codeを、自分の仕事で毎日使っています。
ホームページの運用、記事の制作、アクセス解析のレポート、データの集計。AIに仕事を任せる中で起きた失敗を75件記録し、1つずつ直してきました。
この記事では、初めての方が止まりやすいところを10か所に絞ってご紹介します。
前半の4つは「最初の設定で止まる場所」、後半の6つは「私が実際にやった失敗」です。
記録を見返して分かったのは、「動かない」で困ることより、「動いたのに違っていた」で困ることのほうが多い、ということでした。
前半の4つを最初の設定で避けておくと、後半の失敗にも気づきやすくなります。
前半:最初の設定で止まる4か所
1. どこから始めればいいか分からない
こんな悩みはありませんか?
「Claude Code」で検索すると、黒い画面に英語の文字を入力している解説ばかり。「自分には難しそう……」と感じてしまう方もいると思います。
でも、最初から黒い画面を使う必要はありません。
まずは、普段のアプリと同じような感覚で操作できる、Claudeのデスクトップアプリから始めてみましょう。
最初の操作は、次の3ステップです。
ステップ1:Claude Codeを開く
Claudeのデスクトップアプリをインストールして開きます。
Claude Codeを利用するには、対応する有料プランなどの利用条件を満たす必要があります。
画面左上にある「</>」のアイコンをクリックしてください。
マウスを重ねると「Code」と表示されます。
これがClaude Codeの作業画面です。
ステップ2:作業するフォルダを選ぶ
入力欄の下にある「このコンピューター」から、作業に使うフォルダを選びます。
フォルダの準備方法は「2番」で説明します。まだ作業用のフォルダがない場合は、先にそちらを確認してください。
ステップ3:設定を確認して、指示を入力する
「自動」と表示されている部分をクリックし、「手動」に切り替えます。この設定を変更する理由は「4番」で説明します。
設定できたら、入力欄に次のように書いてみてください。
「このフォルダにhello.txtを作って」
これだけで、ファイルを作成するよう依頼できます。設定や操作によっては、ファイルの作成を許可する確認が表示されることもあります。
最初から難しい指示を考える必要はありません。
「何をしてほしいか」を日本語で具体的に伝えることが、Claude Codeを使いこなす第一歩です。
黒い画面から操作する方法もありますが、最初はデスクトップアプリから始めると、操作の流れをつかみやすいでしょう。
2. 作業フォルダを決めずに始める
「ファイルを作って」と頼んだのに、できたはずのファイルが見つからない。逆に、関係のないファイルまで読まれていて驚いた。
どちらも、作業するフォルダを決めずに始めたときに起きます。
Claude Codeは、選んだフォルダの中を見て作業します。
フォルダを決めずに始めると、作業の範囲が広がりすぎてしまうのです。
準備は3つで済みます。
ステップ1:作業用のフォルダを1つ作る
英数字の名前で、作業用のフォルダを1つ作ります(例:claude-work)。
日本語のフォルダ名は、思わぬ不具合のもとになることがあるため、避けておくと安心です。
ステップ2:同期されるフォルダの外に置く
OneDriveやGoogleドライブなど、同期されるフォルダの中は避けます。
Windowsなら「ユーザー」の下にある自分の名前のフォルダの直下、Macならホームフォルダの直下が分かりやすい場所です。
同期フォルダを避ける理由は「8番」で説明します。
ステップ3:そのフォルダを選んで始める
「1番」のステップ2で、このフォルダを選びます。作業の結果は、すべてこのフォルダの中にできます。
3. 指示書(CLAUDE.md)を置かない
2回目に使ったとき、前回と同じ説明をもう一度している自分に気づくかもしれません。できたファイルの名前の付け方も、そのたびにばらばらになります。
Claude Codeには、作業フォルダに置いた指示書を毎回読んでから始める仕組みがあります。指示書のファイル名は「CLAUDE.md」です。
これを置いていないと、前回伝えたことが次回には引き継がれません。
作業フォルダに、CLAUDE.mdという名前のファイルを1枚作ってみてください。最初は、次の3つだけ書けば十分です。
・私の仕事(例:「カフェのInstagram投稿の文面を作っている」)
・ファイル名の付け方(例:「日付と内容。2026-10-29_投稿案.txt のように」)
・消す前に確認(例:「ファイルを消すときや上書きするときは、必ず先に聞いてください」)
書き方に決まりはありません。
日本語の箇条書きで構いません。
ファイルそのものは、Claude Codeに「CLAUDE.mdを作って。中身は〜」と頼んで作ってもらうこともできます。
4. 確認を読まずに通す
最初の設定の中で、いちばん大事なところです。
Claude Codeは、ファイルに書き込む前に「Claudeに○○の書き込みを許可しますか?」というカードを出して、確認を求めます。
このカードを読まずに通していると、気づいたときにはファイルが書き換わっています。
読むところは2つだけです。
「何を」と「どのファイルに」。
この2つが自分の意図と合っていれば、許可して問題ありません。
ボタンの押し方に、1つだけ注意があります。
カードには「拒否」と、黒く目立つ「常に許可」の2つのボタンが見えます。この「常に許可」は、最初のうちは押さないでおきましょう。
押した瞬間に権限の設定が「編集を受け入れる」に切り替わり、それ以降はファイルの変更を聞かれなくなるからです(2026年10月時点)。
代わりに、黒いボタンの右にある小さな「▾」を押してください。
「一度だけ許可」が出てくるので、こちらを選びます。
一度選ぶと、次からは黒いボタンそのものが「一度だけ許可」に変わります。
迷ったときは「拒否」で止めて、指示を書き直せば大丈夫です。
止めれば、それ以上は何も変わりません。
なお、入力欄の下が「自動」のままだと、この確認そのものが出ません。
「1番」のステップ3で「手動」に切り替えておくのは、このためです。
後半:私が実際にやった6つの失敗
5. 答えが合っているか確かめない
私が最初にやった失敗は、「確認しました」という言葉をそのまま信じたことでした。
実際には確認されておらず、集計の数字も違っていました。
AIは、分からないことでも自信ありげに答えます。
私の記録75件のうち、「AIの事実誤り」が12件、「計測や判定の誤り」が24件でした。
半分近くが、「動いたのに違っていた」失敗です。
今は、確かめる場所を1つ決めてから仕事を頼むようにしています。
表なら合計、文章なら固有名詞と日付。
全部を見直す必要はありません。
1か所だけ自分の目で見る習慣があると、違いに早く気づけます。(#26・#34・#14・#16)
6. 「置き換えて」が最初の1か所しか変わらない
「この言葉を全部置き換えて」と頼んだのに、開いてみると1か所しか変わっていない。
別の場所が変わっていたこともありました。
置き換えの指示は、「最初に見つけた1つ」だけに効くことがあります。
こちらは「全部」のつもりでも、AI側はそう受け取っていないことがあるのです。
対策は難しくありません。
「全部」と明示して頼み、終わったら「変えた箇所を一覧にして」と頼みます。そのうえで、処理後のファイルを自分の目で見ます。(#10)
7. 「完了」と表示されたのに壊れている
「完了しました」と表示されたので安心してファイルを開くと、中身が欠けていました。保存されていなかったこともあります。
途中の記号が消えたり、保存に失敗したりしても、AIは「成功」と報告することがあります。
報告の言葉と、ファイルの実体は別のものだと考えておくほうが安全です。
私は今、「完了」の言葉で安心せず、できたファイルを必ず開いて確かめています。
大事なファイルは作業の前に複製しておくと、壊れても戻せます。(#12・#40)
8. 同期フォルダの中で作業する
さっき直したはずの内容が、別のパソコンの内容で上書きされかけたことがあります。
「2番」で同期フォルダを避けるようお伝えしたのは、この経験からです。
Googleドライブなどの同期フォルダは、別の端末で変わった内容が、あとから降ってきます。
作業中のファイルに、別の端末の古い内容が重なることがあるのです。
作業は、同期していないフォルダで行い、終わってから同期フォルダに置き直します。
どうしても同期フォルダで作業するなら、「書く直前にもう一度読み直す」と指示書に書いておきましょう。(#47)
9. 日付がずれる
「今日の日付」が9時間ずれていて、告知の枠を逃したことがあります。
Claude Codeが参照している時計が、日本時間でないことがあるためです。
私の場合は、黒い画面の時計が世界標準時になっていました。
9時間は、その差です。
日付を扱う仕事では、最初に「今は日本時間で何時?」と聞いて、自分の時計と合っているか確かめます。
ずれていたら、指示に「日本時間で」と添えれば済みます。(#62)
10. 試しのつもりで本番を動かす
最後は、いちばん肝を冷やした失敗です。
テストのつもりで打った指示が、本当に公開されました。
「試す」と「本番」の区別を、AIは知りません。
こちらが試しのつもりでも、指示が実行できる形なら、そのまま実行されます。
試すときは、「実行はしないで、何をするかだけ見せて」と先に書きます。
消す、送る、公開するといった取り消せない操作は、指示書に「必ず先に確認する」と書いておきます。
「3番」で挙げた3つめの項目は、このための1行です。(#63)
おまけ:利用枠の上限が出たら
有料プランには、時間あたりの利用の上限があります。
上限が出たら、待つか、翌日に続きをします。
同時に複数の作業を走らせないのが、上限にかかりにくくするコツです。(#57)
おまけ:学習に使われない設定
仕事のファイルを扱うなら、入力した内容がAIの学習に使われるかどうかを、先に確認しておくと安心です。
Claudeの設定にある「プライバシー」を開くと、項目名が英語のまま「Help improve our AI models」と表示されています(2026年10月時点)。
すぐ上に「位置情報メタデータ」という似た項目があるので、取り違えないように気をつけてください。
公式の説明では、この項目をOFFにすると学習には使われず、保存期間は30日とされています。
会社の情報を扱う方は、会社のルールも先に確認しておきましょう。
前半の4つは、設定の順番で避けられます。
後半の6つは、私が実際に止まった場所です。
どれも「動かない」のではなく、「動いたのに違っていた」失敗でした。
レッスン(60分)では、この10か所を先に避けながら、あなたの仕事を1つ題材に、Claude Codeを動かすところまで一緒に進めます。
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