前回は、SWOT分析等から、「事業価値を高める経営レポート」を作成し、
事業活動と、知的資産のつながり(「強み」×「機会」→『価値の連鎖』)
をまとめることで、知的資産経営の『ストーリー化』を図るとともに、
KPI(重要業績評価指標)、KGI(戦略目標/重要目標達成指標)を設定しました。
今回は、これらの「知的資産と事業の関係性」をもとにして作成する、
『知的資産経営報告書』の概要について、ご説明します。
この、『知的資産経営報告書』は、次回ご説明予定の、
〇 自社の知的資産を「社内で共有」する、
〇 金融機関、取引先、顧客等に開示して、自社への正しい評価を得る、
〇 融資や補助金の申請の際の、『事業計画書』として活用する
ために、作成します。
(1) 『知的資産経営報告書』の標準的な構成
中小機構の「事業価値を高める経営レポート作成マニュアル改訂版」には、
下記のような図表が掲載されています。
また、経済産業省のHPには、「知的資産経営報告書」の開示事例が
掲載されています。
参考までに、その中の1社(洋菓子製造小売業)の目次は、以下の通りです。
開示されているいろいろな企業さんの「知的資産経営報告書」を
拝見すると、20ページ前後のものが多いようです。
中には、80ページを超える大作もありますが、読むのは、ちょっと
しんどいです。作成目的を明確にして、『読み手を意識』して作成する
ことが大事だと思います。(「事業計画書」「創業計画書」も同じ。)
各項目について、簡単に触れておきます。
① 「はじめに」
・ 経営者の方の巻頭のメッセージは、報告書で何を伝えたいかを
まとめて表現する部分になります。
・ 「経営理念」や「経営哲学」も、わかりやすい言葉で織り込みます。
② 「事業概要」
・ 業界の特徴、市場環境、事業の仕組み等を
グラフ等も用いながら示します。
・ ビジネスモデルをサプライチェーンなどから
俯瞰できるように工夫します。
・ 「公開していい情報か?」を、吟味する必要があります。
③ 「価値創造のストーリー」
・ 『知的資産経営報告書』の中核部分になります。
・ 会社の知的資産を明確にして、それがなぜ生まれたのかを
歴史的な歩みから、振り返ります。
・ 「価値創造のストーリー」掲載図 例
④ 「会社概要」
・ 会社案内的な基本情報が内容になります。
⑤ 「あとがき」
・ 注意事項 [例:本知的資産経営報告書に記載しました将来の
経営戦略及び事業計画ならびに付帯する事業見込みなどは、全て
現在入手可能な情報をもとに、当社の判断にて掲載しています。]
・ 問い合わせ先 [商号、住所、電話番号、代表者、担当者、
アドレス など]
★ 経産省のHPの「開示事例」をご覧になることを、お勧めします。
次回は、作成した『知的資産経営報告書」を活用した『活かす』、
『伝える』ステップについて、ご説明する予定です。
以上、富太郎でした。
出典・参考:中小企業診断士 2020年度理論政策更新研修 資料
中小企業基盤整備機構 事業価値を高める経営レポート作成
マニュアル改訂版
東京商工会議所 知的資産経営入門ガイドブック
☆ 過去に「コラム」に投稿した内容の再掲示です。