カーナビは、あなたを一度も責めない

カーナビは、あなたを一度も責めない

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カーナビって、すごいと思うんです。

知らない場所へ行くとき、目的地まで案内してくれる。渋滞を避けたり、近道を教えてくれたり、本当に便利ですよね。

でも、わたしが一番すごいと思うのは、そこではありません。

道を間違えても、怒らないことです。

「300メートル先を右折してください」

そう言われたのに、うっかり通り過ぎてしまう。

すると、カーナビはどうするでしょうか?

「ルートを再検索します」

ただ、それだけです。

「だから右って言ったでしょ!」
「さっきから何回間違えてるんですか?」
「あなた、運転向いてませんよ」

なんて、絶対に言いません。

もしそんなカーナビがあったら、わたしは間違いなく買い替えます(笑)

ところが、不思議なことに、わたしたちは自分自身に対して、これと同じことをやっているんです。

仕事で失敗したとき。
「あのとき、こうしておけばよかった」

誰かに余計なことを言ってしまったとき。
「なんであんなことを言ったんだろう」

何かを始めたのに続かなかったとき。
「やっぱり、わたしはダメだな」

一度の失敗を、何度も何度も思い返してしまう。

もう十分反省しているのに、心の中で同じ場面を繰り返し再生してしまいます。

まるで、道を間違えた交差点の映像を、ずっと見せ続けるカーナビのようです。

「ほら、ここで間違えました」
「もう一度見てください。ここです」
「ちなみに、昨日も間違えましたよね?」

そんなカーナビ、嫌ですよね(笑)
でも、わたしたちは自分の心の中で、それをやってしまいます。

ここで、カーナビのもう一つのすごいところに気づきました。

それは、今いる場所から案内してくれることです。

道を間違えても、過去の交差点まで戻ることを要求しません。
「今、ここにいるんですね。では、ここから行きましょう」
そうやって、新しい道を探してくれます。

人生も、これでいいんじゃないでしょうか?

過去に戻って、失敗をなかったことにはできません。
言ってしまった言葉も、使ってしまった時間も、元には戻せません。

でも、今いる場所から、これからの道を選ぶことはできます。

あの失敗があったから、気づけたこと。
遠回りしたからこそ、出会えた人。
思い通りにいかなかったから、見つかった新しい道。

そんなことも、人生にはあります。

考えてみれば、カーナビは最短ルートを教えてくれますが、寄り道で見つけたおいしいパン屋さんまでは知りません。

予定になかった景色に感動することだってあります。
遠回りが、必ずしも悪いわけではないんです。

もちろん、失敗を振り返ることは大切です。
誰かを傷つけたなら、謝ることも必要です。

でも、反省することと、自分を責め続けることは違います。
反省は、次の道を見つけるためのもの。

自分を責め続けることは、同じ交差点に立ち止まり続けるようなものです。

わたしが行っているインナーチャイルドヒーリングでも、過去の経験から生まれた思い込みや、自分を責めてしまう気持ちに目を向けることを大切にしています。



昔の自分を責めるのではなく、あのときの自分にも事情があったのだと、少しずつ理解していく。

そんな時間も、ときには必要です。
さて、今日もきっと、どこかで誰かが道を間違えています。

そして、カーナビはいつものように言うでしょう。

「ルートを再検索します」

たったそれだけ。

怒りもしないし、呆れもしない。
ただ、次の道を教えてくれる。

わたしたちも、自分自身に対して、もう少しそんなふうに接してあげたいですね。

失敗した自分に、
「何やってるんだ!」
と言いたくなったら、代わりにこう言ってみてください。

「よし、ここから再検索しよう」

人生には、何度だって新しいルートがあります。

そして何より、忘れないでほしいことがあります。

道を間違えたからといって、目的地にたどり着く資格まで失うわけではありません。

今日も、あなたのペースで。

今いる場所から、また出発しましょう。


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