2.関数が長くなるときの対処法
関数を一気に挿入すると、どこでエラーになっているのかさっぱり分からず、大混乱となります。そういうときは、関数を段階的に挿入すると結果的に早く完成させることができます。
(1)関数挿入のステップ
①目的のセル以外に関数を小分けして挿入、動作確認を取る。
別セル1=関数群1、別セル2=関数群2、別セル3=関数群3 ←関数を小分けにしてセル毎に動作確認をする。
②目的のセルに上記のセルを使った関数を挿入、動作確認をとる。
目的のセル=関数(例) if(別セル1>0,別セル2,別セル3) ←別セルを参照して関数を組み立てる。
③目的のセルに挿入したセルを関数に置き換える。
if(関数群1>0,関数群2,関数群3) ←セルを関数群に置き換える。
(2)関数が長く、数式バーを広げても全体が確認しにくいときには、
①関数全体をコピーしてテキストエディタ(秀丸、サクラエディタ、無ければメモ帳)に貼り付ける。
②テキストエディタのチェック機能で、括弧が閉じていないかどうかチェックする。
③テキストエディタの置換機能でセル番号等を一気に変換する。
④テキストエディタ上の関数全体を数式ウィンドウに貼り付け直す。
(3)関数が長くなりがちなケース
①IF関数で複雑な判定を行った結果を更にIF関数で判定するようなケースでは関数が長くなるので、判定に用いる値が事前に求められるようにしておくと、簡潔にまとめることが出来ます。
②範囲に対して絶対参照を行っている場合は、範囲を「名前」に変更することで、関数をスッキリさせることが出来ます。
・範囲を選択して名前ボックスに適当な名前を入れ、エンターキーを押すことで名前が付きます。
・名前は数式タブの定義された名前グループで数式に挿入したり、範囲を設定し直したりすることが出来ます。
3.関数をコピー(オートフィル)するときの相対参照、絶対参照、複合参照
絶対参照、複合参照は使わなくても済みます。なぜ使うのかと言えば、それはセル(数式)のコピーをするときに便利だからです。
①セル(数式)をコピーするときに、コピー元のセルが動いて欲しくないなら、絶対参照
②セル(数式)をコピーするときに、コピー元のセルの列だけ、行だけ動いて欲しくなければ複合参照
セル選択直後、もしくは数式にカーソルを持って行ってF4キーを押すことで、絶対参照(行列固定)、複合参照(行固定)、複合参照(列固定)、相対参照(固定無し)に変わります。
もしくは、セルの行・列に直接$を付けても構いません。
(例)
$A$1:セルをコピーしても$A$1、$A$1
$A1 :セルをコピーすると$A2、$A3 ←参照する列が固定
A$1 :セルをコピーするとB$1、C$1 ←参照する行が固定
※複合参照が分かりにくい人が多いようですが、いきなり複合参照にするのでは無く、相対参照のままでコピーして、動いて欲しくない行・列に$を付ける方が簡単です。
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