石器実測の人材不足

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コラム
 石器実測は、繊細な観察をともない且つ精度の高い図化を要求されている。
私も埋蔵文化財業界においては、教育委員会や民間調査会社を経験してきたが、報告書を作成するにあたって一番時間を要する作業で苦手であった。
 しかし、観察力をあげ図化すると満足度が十分にあるのではないだろうか。見えないものが見えてくる遺物に感動の連続なのだから、遺物実測である以上、細かくとも情報はきちんと表現して残していくことが求められる。
 石器実測をする人材が不足している状況は深刻になっている。業界では年々増える発掘調査に対応が迫られ、自治体では特に時間をかける作業に手が回らず観察することすらおぼつかない。
 民間調査会社が増え委託業務で整理作業を発注する傾向が増えつつある。しかし、納品された図面をチェックできる専門職が減少しているなか、どれだけ成果品を確認できる人材が残っているだろうか。
 埋文スコープや三次元実測が利用されはじめ、実測について効率化が図れるようになってきた。
 さて私個人は便利な手法が汎用されるようになってきたが、観察する力、精度を維持したまま図化できる力がどこまで残っているだろうか。専門職を続けてきた以上続けられるまで続けて、遺物に残された情報を一つでも多く引き出せるよう挑戦し続けたいと思っている。
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