ずっと忘れていたのに、心は覚えていた

ずっと忘れていたのに、心は覚えていた

告知
コラム

今日、突然、子どもの頃のことを思い出しました。

祖母と一緒に、屋上で洗濯物を干していたこと。

私は昔から、なぜか洗濯物を干すことが好きでした。

今は乾燥機を使うことが多くなりましたが、以前はタオルを広げて、洗濯ばさみで一つずつ留めていく作業が好きでした。

でも今日、その理由が突然わかったような気がしました。

小さい頃、祖母と一緒に洗濯物を干していたから。

そのことを思い出した瞬間、洗濯ばさみを持っていた自分の手まで浮かんできました。

とても小さくて、少しぽっちゃりした、子どもの手。

祖母の着物に抱きついていたときも、きっと同じ手でした。

そして、もう一つ思い出しました。

私はお皿を拭くことも好きでした。

祖母の家で、洗ったお皿をよく拭いて、食器棚にしまっていたのです。

どうして、こんなに大切なことを長い間思い出さなかったのだろう。

そう思ったら、涙が出ました。

でも、もしかすると私は、忘れていたわけではなかったのかもしれません。

洗濯物を干すことが好きだったこと。

お皿をきれいに拭くことが好きだったこと。

理由は思い出せなくても、祖母と過ごした時間は、私の「好き」の中にずっと残っていたのかもしれません。

そして歳を重ねた今、子どもの頃には見えなかったことまで見えるようになりました。

あの頃の私は、「祖母が大好き」という自分の気持ちしか知りませんでした。

でも今なら、

祖母はどんな気持ちで私を迎えてくれていたのだろう。

小さな私が隣で洗濯物を干している姿を、どんな気持ちで見ていたのだろう。

そんなふうに、相手の側からも昔の景色を見ることができます。

恋愛も同じなのかもしれません。

その渦中にいるときには、
「どうして愛してくれないの?」
「どうして分かってくれないの?」
と、自分の側からしか見えなくなることがあります。

けれど時間が経ち、自分自身が変わったとき、同じ出来事がまったく違って見えることがあります。

そしてもう一つ。

誰かに愛されている最中には、その愛の大きさに気づけないこともあります。

失ってから、ずっと後になって初めて、

「あの人は、こんなにも私を大切にしてくれていたんだ」

と分かることがあります。

だから今、あなたのそばにいる人との何気ない時間も、大切にしてほしいと思います。

一緒に食べるご飯。
何でもない会話。
隣を歩くこと。

いつか振り返ったとき、一番大切だったのは、そんな普通の日だったと気づくのかもしれません。

心は、自分が思っているよりずっと長く、大切なものを覚えているのだと思います。



月乃こころ🌙





サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す