トラベル・フォトブログ『みおのブーダンでのお話』#023

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高台へ着くなり、石積みの端に腰を下ろした。
絶景に見とれたからではない。坂道の途中から、少し緩んだ靴紐が気になっていたのだ。

結び直して顔を上げると、眼下にはウラ村。
白壁の家々の間から、金色の屋根飾りが煌(きら)めいていた。
結び目をもう一度指で確かめてから、カメラへ顔を向ける。

あとで写真を見ると、谷を背に、ゆっくり休んでいるように見える。
靴紐のために座ったことは、私だけが知っている。

旅の一枚には、写っていない事情がひとつくらいあるほうが、思い出すたびに少し楽しいのかもしれません。


咲久良みお・ブータン紀行・ウラ谷展望地2-028_実写ブータン王国・ブムタン県・ウラ谷(Ura Valley)・ウラ村(Ura Village)_99.96.png


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