トラベル・フォトブログ『みおのブーダンでのお話』#005

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石の坂を上がるほど、漆喰の城壁は空の青を受けて明るくなり、重なった屋根の先だけが金色に光っていた。
見上げているうち、建物というより、山の時間をしまっておく大きな箱の前に立っているような心地になった。

門の奥から届く低い話し声と、乾いた風に鳴る木の葉。

帰宅して画像を並べても、ここがどのゾンだったのかは、まだ言い切れない。
ただ、背後の峰までひとつの建築のように見えたあの場所で、私は少しだけ声を小さくした。

旅先には、名前を確かめる前に姿勢を正したくなる場所があるのかもしれません。

咲久良みお・ブータン紀行006.png


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