トラベル・フォトブログ『みおのブーダンでのお話』#004

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石畳の路地へ出たのは、キラを着せてもらった日の夕暮れだった。

昼間は白く見えた壁が青い薄闇に沈み、戸口の灯りだけが蜂蜜のような色を落としていた。
裾を気にしながら歩く私に、家の前にいた女性が笑って何か声をかけてくれた。
言葉は聞き取れなかったのに、その笑顔には「似合ってるよ」が入っていたように思う。

袖の赤と灯りの橙が今もあたたかい。

知らない土地で借りた一着が、あの晩だけ私を村の夕暮れへそっと混ぜてくれたのかもしれません。

咲久良みお・ブータン紀行004.png


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