コスモスが咲くからお嫁に行くね。（いつもの即興）

コスモスが咲くから、お嫁に行くね。

私たちは、まだ、まだ、元気だから、

彼のところにお嫁に行けばいいよ。

とためらう私の背中を押してくれた。

晴れのよき日に、白無垢で、お嫁に行くね。

コスモスが、咲き乱れる庭を手入れしている父の背中を見つめながら、

「お父さん、ありがとう。」と小さな声で言った。

父は、聞こえたのか聞こえなかったのか？

背中を向けたまま、手をふった。

コスモスが咲くから、お嫁に行くね。

私たちは、二人でいるから大丈夫、

彼のところにお嫁に行けばいいよ。

とためらう私に結婚を認めてくれた。

晴れのよき日に、白無垢で、お嫁に行くね。

コスモスの花を食卓に飾っている母の手を見つめながら、

「お母さん、ありがとう。」と小さな声で言った。

母は、顔をあげて私の頬に手をあてて、

もう一方の手で、頭を撫でた。

コスモスは、テーブルの上で楽しそうに並んで揺れていた。

コスモスが咲くから、お嫁に行くね。

晴れのよき日に、白無垢でお嫁に行くね。

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