🪞Déjà Vu(デジャヴ)|何も始まっていないのに、忘れたくない景色がある

🪞Déjà Vu(デジャヴ)|何も始まっていないのに、忘れたくない景色がある

記事
コラム


🪞Déjà Vu(デジャヴ)

まだ見ぬ懐かしさのブルース



まだ何も始まっていないのに、忘れたくない景色がある。

初めてのはずなのに、なぜか懐かしい。そんな一瞬を。



🪞Déjà Vu(デジャヴ)


雨上がりの 知らない街
濡れた石畳 夕暮れの色
角を曲がって 見えた灯り
初めてなのに 知っていた気がした

古い扉と 小さな書店
窓辺に置かれた 一脚の椅子
初めて見る 景色なのに
胸の奥だけ 先に着いていた



帰る場所じゃ ないはずなのに
「ただいま」が 喉まで来た
この街に 思い出もないのに
どうして 泣きそうになるの



Déjà Vu まだ見ぬ懐かしさ
知らない街に 心だけが帰る
懐かしいから 憧れるの?
憧れるから 懐かしいの?

Déjà Vu 教えてほしい
失くしたものは ないはずなのに
どうしてこんなに 切ないの
どうしてここを 離れたくないの



ガラス越しの 空いた椅子
そこには誰も いないのに
ページをめくる 音がした気がして
そっと耳を 澄ませていた

あの椅子に 座っていたら
どんな本を 選ぶのだろう
まだ会ったことのない私が
そこで笑っている気がした



昔の夢を 見ているのかな
まだ来ない日を 見ているのかな
会ったことのない 私なのに
どうして こんなに恋しいの



Déjà Vu まだ見ぬ懐かしさ
遠い未来が そっと振り向く
忘れていたの この気持ち
それとも今 生まれたの?

Déjà Vu 窓の向こうに
手を伸ばせば 届きそうなのに
扉を開ける その前で
ただあの灯りを 見つめていた



思い出せることなんて
ひとつも ないのに

忘れたくないと願った
まだ何も 始まっていないのに

あの扉を 開けたなら
何かが変わるのだろうか

それとも ここに立った
その瞬間に

もう何かが
生まれていたのだろうか



Déjà Vu まだ見ぬ懐かしさ
初めてなのに 帰りたくなる
懐かしいから 憧れるの?
憧れるから 懐かしいの?

Déjà Vu 答えがなくても
この胸の切なさを 連れて帰る
まだ知らない 私の明日が
あの窓辺で 待っている気がする

いつかあの扉 開けるのかな
それとも別の道 歩くのかな

遠ざかるほど 近くなる
あの灯りが 胸にある



振り返れば 知らない街
あの書店は もう見えない

それなのに 今もあの椅子で
知らない私が 本を読んでいる





記憶のない過去と、まだ知らない未来の狭間で



懐かしさは、過去の記憶に結びつくものだと思いがち。

でも、ときには、まだ訪れていない場所や、これから出会うはずの自分にさえ、懐かしさを覚えることがある。

この詞『Déjà Vu』は、その感覚の正体を解き明かすことではなく、理由もわからないまま心が動く、あの一瞬を。

彼女は書店の扉を開かない。何かを決意したわけでも、夢をかなえたわけでもない。それでも、ひとつの景色との出会いによって、まだ知らなかった自分の姿が心に浮かぶ。

あの椅子に座る自分は、ずっと心の奥にいたのか。それとも、書店の灯りを見た瞬間、初めて生まれたのか。

人はときに、まだ生きていない未来を、失くした過去のように恋しく想う。

そんな切なさに、「ブルース」を。

悲しみを消すためでも、無理に前へ進むためでもない。答えの出ない気持ちを抱えたまま、今日という時間を歩いていく。その哀愁と、ささやかな温かさを、余韻に。

あの扉を開く日が来るかどうかは、わからない。

それでも、まだ知らない自分に出会うかもしれないという予感は、遠ざかる街のどこかで、静かに灯り続ける。





ネオンに輝く古書店のデジャヴ.png









/ 色彩のブルース// EGO-WRAPPIN  いつも 何度も 最高の楽曲 /






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